カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

  松本インターから、上高地方面へ向かう国道158号線沿い、松本市新村(御伽草子の「ものぐさ太郎」の生誕地で有名です)というところに本棟造りを模した民家風の『さかた菓子舗』という「お焼き」のお店があります。(左の写真は、「さかた」の近くから見た島々谷方面。実際は、遠く、白く輝く乗鞍がかすかに望めるのですが、この写真だと分からないか?)
 ここの特徴は、何と言っても皮が薄く、中にぎっしりと具が詰まっていること。また、いつもお客様でごった返している(時々県外ナンバーも見かける)超人気店ですが、堅実経営で手を広げず、ここでしか買えないこと。従って、昼過ぎると「売り切れ、店じまい」と言うこともしばしば。せっかく訪ねても買えないこともあるそうです。
 子供たち等からの「バレンタインデー」のチョコレート(子供達からは「ちゃんと食べるように/くれぐれも取られないように」と忠告があったにも関わらず、気が付いた時には「誰か」が殆ど食べてしまったことから、「ホワイトデー」のお返しも、当然「誰か」が自分で対応すべく、子供達に以前も送って好評だった「さかたのお焼き」になりました(ウン、ありふれたクッキーよりも、中々良い選択だと思います)。
 定番の野沢菜は勿論、野菜(切干大根)、小豆、ヒジキ、夏限定でのナス(鉄火味噌。但し味が変わりやすいため持ち帰りのみで発送は不可とのこと)などなど。具材の多さは感動ものです(値段は他と比べ少々高めですが、食べれば納得の一品)。
(貼付の写真は、半分に割ったのが「野菜」のお焼きです)
ここで言う「野沢菜」は、本来、家庭で古くなった(=漬かり過ぎた)野沢菜漬けを油で(時には油揚げや我家では何故か煮干などと一緒に)甘辛く炒め煮したもので、酒の肴にも好適。

 さて、その昔信州では、どの農家?でも自家製のお焼きを作り、しかも「お焼き」と言えば、囲炉裏の灰に「くべて」(=焼けた灰を被せて)蒸し焼きにする所謂『灰ころがし』が一般的だったように思いますが、今ではここ同様焼かずに「蒸した」ものが主流です(多少天火で焦げ目を付けているのもありますが)。
小さい頃は、祖母が良く囲炉裏の灰の中に入れて「お焼き」をおやつ代わりに作ってくれたものです。
(ただその頃は、幼心には「田舎臭い」お焼きより、チョコレートとかキャラメルに憧れていましたが)
 また、学生時代、長期休暇で帰省した時に、ビール卸の配送のバイトをしていて、毎日白馬へトラックに乗って(助手として)運んで行っていた時に、池田町に「灰ころがし」のお店があって、コンビを組んでいた先輩が良く買ってくれました。熱く焼けたお焼きの「灰」を手でパンパン叩いて落としてから、フーフー言いながら食べたものです。 ただ蒸したものより、皮が焦げた「灰ころがし」の香ばしさと素朴さが懐かしく、忘れられない味です。池田町の「灰ころがし」のそのお店は、今でもやっているでしょうか?

コメント

コメント追加

タイトル
名前
E-mail
Webサイト
本文
情報保存 する  しない
  • 情報保存をすると次回からお名前等を入力する手間が省けます。
  • E-mailは公開されません - このエントリーの新規コメント通知が必要なら記入します。

トラックバック