カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
昔、松本は島内に、「トンチン館」という名の不思議な喫茶店がありました。
この一戸建ての喫茶店は、何が変わっているかと言うと、総2階の建物(コンクリート製)を、切妻屋根の片側を底辺に引っ繰り返した逆様の形(外観)をしていたのです。多分、私が小学生か中学生の頃完成し、ひと頃マスコミにも取り上げられるなどかなり話題になったと記憶しています。その場所は、松本市内から豊科、大町に向かう国道147号線(“塩の道”と呼ばれる旧千国街道)を少し脇に入ったところにありました。
5年程前、島内にある事業所に転勤し二年程勤務した時、ちょうど会社への通勤路沿いにあり、話題になったのが子供の頃でしたし、場所が郊外でもあり、訪ねる機会は全く無かっただけに、初めて見つけた時は「こんな所にあったのか」と感慨深いものがありました。でも、もう40年くらい経っていますので、かなり古ぼけてしまってもいました。
近くに来たのでいつでも行けると思いながら、その後また異動になってしまい、結局中に入ることはありませんでした。
最近、2年ぶりに車でその近くを通った時、何か風景が違うのです。帰りにもう一度注意していると、その「トンチン館」が跡形も無くなっていて、そこには普通のアパートが建っていました。
当時、噂では建物だけではなく、カレーだったか(例えば想像するに、ご飯にカレーをかけるのではなく、カレーの上にご飯が載っている?とか)、飲み物だったか忘れましたが、提供されるものまで逆様にする凝り様だったとか。
無くなった今になって思うと、オーナーの方のこだわり(遊び心)を話のネタにでも一度くらい訪ねておけば良かったと後悔しています。
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