カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
一昨日、1月最終の土曜日は厳冬期の筈が、松本も朝から雨。剪定作業も出来ないため、諦めて家内の指示により事務作業に従事し、お昼に母も一緒に蕎麦でも食べに行くことに。どうせなら初めてのところへと言うことで、蕎麦処として名高い山形村の「唐沢集落」へ行ってみることにしました。
唐沢地区は、西山の高台、清水高原の入り口に位置し、昔稲作が出来ないため、主食として蕎麦を作っていたのが有名になり、今では10軒近くの民家が地粉で打つ蕎麦屋として、昔からの慣習で農家の女性が蕎麦を打っているそうです。
松本から、波田町を経て車で30分ほど。清水高原入り口のアーチをくぐると、すぐ何件もの「蕎麦」の看板が出迎えてくれます。その中で、地区で一番古いという「からさわ屋」という民家に決めました。昔ながらの民家の座敷を客間にして、コタツにあたりながら、奥からは蕎麦を打つ音が聞こえてきます。蕎麦を待つ間、自家製の「野沢菜漬」を出していただきました。
蕎麦は、田舎風の二八蕎麦。「皿蕎麦」でザルではなくお皿に2枚で一人前(1000円)。喉越しが良く、つゆはやや薄めですが、徳利にたっぷりと出してくれます。量が少し多目かなと思いましたが、簡単に平らげてしまいました。
感動ものは「野沢菜漬」の美味しかったこと。べっ甲色に変わりつつあり、ちょうど食べ頃。暖かいので、もう暫くすると発酵が進み酸っぱくなってしまいます。感想を申し上げたところ、お茶請けにもう一鉢出していただき、恐縮してしまいました。
若奥様と(蕎麦を打つ)お婆ちゃんのお二人で切り盛りされていて、昔はこの時期厳冬で(家の中でも皆凍ってしまうので)店は閉められていたとのこと。最近は暖冬なので、朝起きて寒くなければ店を開けられるそうで、たまたまその日も運良く開けていただいていたようです。
信州には有名店とは別に、ここ唐沢地区のように土地土地にそれぞれ特徴ある昔ながらの「蕎麦処」があり、そうした懐かしい土地の味や暮らす人の情を尋ねるのも楽しみです。近隣では、木曾の開田高原や奈川。乗鞍のいがや地区。長野では、何と言っても戸隠。
さて、次は・・・。最近評判という旧美麻村にでも行ってみますか?