カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
我家には、家内のリクエストで12年ほど前の新築当時から薪ストーブを設置してあります。最初、山を持っていた筈なのでそこの雑木を薪にと考えたのですが、当時父に聞くと(使い道が無いので二束三文で)売ってしまったとの回答。そこで、やむなく暫くはリンゴの剪定作業で出たリンゴの木を薪にしました。黒姫在住のカナダ人作家であるC・W・ニコル氏が「リンゴが火持ちといい香りといい、薪には最適」と評していましたが、その通り。但し、薪割にはリンゴの木は節が多く苦労します。その後、リンゴもワイ化栽培が主流となり太い幹の木がなくなったことと、父がリンゴの腐乱病が入るのを嫌ったため、他の果樹園の木を使えず、止むを得ずナラ材などの広葉樹の薪を業者から購入することにしました(松明に代表されるように、火力は針葉樹の方が優れますが、針葉樹はヤニによる煤が多く、煙突などに溜まると火災原因にもなることから、薪ストーブには広葉樹の方が良いとされています)。本当は、丸太で買えると安いのですが、なかなか入手が難しく、また、父に代わってリンゴを始めてからは、冬も剪定などの農作業で週末がつぶれてしまうため、最近では薪で購入。割った薪だと一束400円程度。我家は設計事務所にお願いして、ストーブ設置を前提にリビングを2階まで吹き抜けにし、天井にはシーリング・ファンを取り付けてありますので、厳冬期でも薪ストーブだけで2階まで含めて家一軒の暖房が可能です。その代わり、一晩で3束位は燃やしてしまいますので、コスト的には灯油(床暖房も設置してありますが、薪を炊く場合は全く使用せず)の方が却って安いくらいです。しかし、ストーブで燃える火を見ていると、実際の暖かさもさることながら、それ以上に気持ちも暖かく感じますので、コスト以上の癒し効果も(またアルミホイルに包んで、遠赤外線での焼き芋の副産物も)。ですので、12月薪ストーブに火が入る頃になると、ストーブの回りには、家族全員(愛犬チロルが一番の特等席確保)がドテッと集まり、誰も動かなくなったものです。娘たちが上京した今は、家内が一人でストーブの前を占領しています。