カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
薪ストーブに絡む話題をもうひとつ。
農作業で土日が潰れるようになる4~5年くらい前までは、薪を原木(ナラ材の丸太)で買って、自分でチェーンソーで切断し斧で割って薪を作っていました(余談ながら、一刀のもと、パカっと割れると気分爽快で、ストレス発散にも、また結構運動にもなります)。夏の間にでも全部割ってしまえばいいのですが、風雨に晒した方が虫の駆除や乾燥にも良いとのことから、結局シーズン・インまでには間に合わず、翌週の薪を週末で確保するのが精一杯のような状況でした(切羽詰らないとやらないという不精も一因・・・)。
冬の間、毎週末に斧で薪を割っていると、その内に何処からともなく、小鳥が一羽やってきて、すぐ横のリンゴの梢に停まって薪割り作業をじっと見守るようになりました。
薪割りをすると、木の中に隠れていた昆虫の幼虫(要するに「芋虫」です・・・)が出てくることがあり、薪割りに疲れて休憩をしたり場所を離れたりすると、梢からさっと舞い降りてきては、木屑の中から、その幼虫を探して啄ばんでいるのです。
それが分かってから、探すのも大変そうなので、幼虫を集めてリンゴの葉っぱをお皿代わりに、その上に載せてあげるようにして、集めては最初少し離れていたのですが、その内に安心したのか、はたまた食い意地か、それほど離れず近くにいても、舞い降りてきて食べるようにもなりました。時には食べ終わってもすぐ枝に戻らずに、立てかけた斧の柄の先に停まって遊んだり(?)、人懐こくて逃げようともせず、何とも可愛いものです。
休みの日に、斧で薪を割る音が合図なのでしょう。薪割りを始めると、すぐにどこからか飛んできて、枝で待つようになりました。逆に姿が見えないと心配になります。百舌にしては少し小さいような気もしましたが、羽の色は薄茶色(ベージュ)で似ていることから、勝手に「モッくん」と名づけて、その後、そんな「交流」が何年か続きました。
その後、薪割り作業をする暇が無くなって、割った薪そのものを束で購入するようになってから、残念ながらモッくんとの交流は無くなりました。
今頃どうしてるでしょうか?この冬の間もエサが見つかっているといいのですが。
1月11日の女子、18日の男子と、駅伝シーズンの棹尾を飾る全国都道府県対抗駅伝が行われ、長野県チームは、女子が初めての8位入賞(過去最高は15位で、4年前は何と44位)を果たし、男子は見事2度目となる連覇達成と、胸のすく快走をみせてくれました。
ここ6年間で3連覇を含む5度の優勝と、今や常勝とも言える男子の活躍の前に影の薄かった(無かった?)女子チームは、これまで10kmの最終区を任せられるランナーがおらず、終盤まで中高生が頑張って好位置につけていても、結局最後に沈んでしまうのがパターン(いつも目標は長野県のゼッケンの17番超え)でしたが、今年は急成長した松商出身のアンカー須澤選手(京セラ所属)の4人抜きの力走で目標だった念願の初入賞を果たしました。ゴールした後、涙ぐみながら必死にチームメートを探す須澤選手の様子が印象的でした。そして、昨年まで他に選手がいないためずっと最終区を走り続け、過去の悔しさを人一倍知るキャプテン丸山選手(昭和電工大町)が、今回は走らずにチームのまとめ役として裏方に回り、悲願の8位入賞に感激で泣きながらのコメントという記事を翌日の地元新聞で読んで、こちらまで胸が熱くなりました。
それにしても、京都5連覇の立役者となった双子の中学生、久馬姉妹のまるで中距離走のような異次元の走りは脅威的。感動すら覚えました。卒業後は(京都チームの十倉監督やメンバーも立命館関係で占められているだけに)京都の駅伝の名門、立命館宇治高校に当然スカウトされると思いきや、地元の府立高校に二人揃って進学し、そこで陸上を続けるそうです。その意気や良し!応援したくなりますね。
さて、連覇で大会記録を塗り替えた男子チームは、(来春進学予定の中学生を含め)オール佐久長聖とも言える布陣。長聖があるから強いというのは結果論で、実業団が無い長野県は、関係者が低迷期に危機感を持って、地域での指導を小中学生から始めたと言います。そこで育った子達や、半世紀を越える県縦断駅伝や市町村対抗駅伝等で見出された子供達が長聖に進み、そして卒業後も大学・社会人で活躍する・・・という長い間の中高連携の指導成果であり、好循環の賜物です。そして、全国の強豪となった佐久長聖には、その指導を慕って佐藤悠基選手のような全国トップクラスの選手が他県からも集まるようになり、更に強くなる。それにしても村沢選手の区間新の快走はまさに圧巻でした。また、TV解説で宗さんが、6区を走った大町仁科台中学ではサッカー部という上田選手の走りを誉めていましたが、因みに村沢選手も木曽・楢川中時代にサッカー部。アンカー上野選手(SB食品)は中学時代野球部だったそうです。
これで、(私の)駅伝シーズン(観戦)は終了。佐久長聖の初優勝、県女子チームの初入賞、男子の連覇と良いシーズンでした。また、今年の箱根も印象的でした。
そして、全国の強豪校が新チームで臨む「春の高校伊那駅伝」が3月に行われます。来シーズンの高校駅伝界を占うプレシーズン・マッチとして、今から楽しみです。
ビッグコミック・オリジナル新年号のアウトドア・グッズ懸賞商品の中で掲載されていた「紙与作」なるもの。何と、新聞紙から紙製の「薪」を作る器具とか。カナダ製で、その名もペーパーログと言い、日本での輸入代理店が「紙与作」と命名して販売しています。
私くらいの年代ですと、小学校で新聞紙を水で捏ねてペーパー粘土にして何か作った記憶があるかと思いますが、同様に器に入れ器具で水を搾り出し板状にして、一週間程度陰干しをして薪代わりに使うという、アイデア且つエコ・リサイクル商品です。20枚程度の新聞紙(ちょうど全国紙の朝刊が40頁で10枚くらいでしょうか)で一本分。我家では、二紙取っていますので、毎日薪が1本作れることになります。
ネットで検索すると、ニュース記事等でも結構取り上げられているらしく、価格も4500円とお手ごろで、地場のDIYショップに無ければ総代理店から送料込み4980円で通信販売も可能と言うことです。ただ、これだけで全ての薪を置き換えられる訳ではなく、(木の)薪と併用(木2:紙1の割合)した方が効果的で、その場合2~3割の薪がこの紙薪で代用できるということでした。そして、記事に寄れば(信じられませんが)この紙薪1本で2時間も火持ちがするそうです。我家では、冬季(11月下旬から3月まで)300束の薪を(購入し)使いますから、紙薪があれば計算上200束強で済むことになります(その代わり一体何本の紙薪を作らないといけないかは不明ですが・・・)。また、これまでは月一回の地区の資源ゴミ回収に新聞を束ねて車で運んでいただけに、一石二鳥にもなります。ただ、折込みチラシはインク等に含まれる化学物質の関係で不可とのことでした。ネット情報では、東急ハンズのアウトドア用品コーナーにもあるらしく、先週末家内が(また娘のところに・・・)上京した際に見てきてもらうことにしました。重さ2.9kgらしいのですが、持ち帰って来られるかなぁ?(⇒で、案の定、新宿高島屋まで行く時間が無かったとのことで、結局ネットで注文)
そして、15日(実際は14日に配達されたのですが昼間不在のため、翌日夜に再配達してもらいました)「紙与作」到着。思ったより小さく、箱の大きさにして30cm×15cm程度。週末、早速「紙薪」製作に挑戦です。説明に寄れば、燃焼時間は1時間半程度とのことですが、それでもやはり優れモノ。週末に、試してみましたが、これが結構大変。10cm×20cm×5cmくらいに圧縮された紙「薪」が出来上がりますが、注意書きにあるように軍手をはめて作業をしましたが、5本くらい作ったところで手が痛くなりました。また、新聞はソイ・インクを使用しているので安全上は問題ありませんが、インクが 水に溶け出して、手(爪)が真っ黒くなります。
器具は外国製なので、かなり大雑把な感じ。特許の関係が分かりませんが、日本のメーカーならレバーに取っ手を付けるとか、もっと使い易いようにすぐにでも改善しそうな気がしました。木の薪2:紙薪1の割合で活用するためには、相当頑張らないといけない感じですが、いずれにしてもアイデア商品であることは間違いありません。
通常は、文字情報より映像の方が、音も含めアリティーや視覚による迫力は増していくものだと思います。しかし、文字では書けるものも、時として映像化が困難だったり、逆に読み手の想像力を掻きたてることが無くなることや、設定やキャスティング如何により、文字情報だけの原作以下になってしまうことも多々あることかもしれません。
そんな一例が、『ミッドナイト・イーグル』。“北”のスパイ工作により冬の北アルプスに墜落したステルス戦闘機の核兵器争奪を巡る緊迫のストーリー。国際情勢等で実名での(更に背後にいる)敵国扱いが難しかったり、撮影そのものの困難さは理解できるとしても、原作での夫婦の設定が、何故か映画での設定は兄と義理の妹。不慮の事故で亡してしまった娘の設定も無く、親子・夫婦の情愛が、兄妹では描き切れなかったと思ったのは私だけではないのでは。原作の持つスケール感も設定が小さくなり、情感を含め全体にスケールダウンしてしまったのは否めないと思います。家内から勧められて原作を読み、映像化に期待していただけに残念でした。同様に、嘗てTVドラマ化されてがっかりしたのが「夏子の酒」。ある意味、離れたことで日本を再発見できる海外駐在時代のバイブルとして、ダサいと思っていた日本酒を見直し、地酒好きになったキッカケだっただけに、TVドラマの薄っぺらな作りに(多少大袈裟に言わせていただければ)何か大切なものを壊されたかのような憤りすら覚えるほど失望したものです。
それほどではありませんが、最近の映画化『チーム・バチスタの栄光』(これは私から家内への推薦図書。「このミステリーがすごい大賞」選考時に数秒で満場一致というのも納得)も、あえて田口センセをヒロイン化する必然性は無かったんじゃ?一方、白鳥役の阿部寛は「はまり役」でした。
その意味では、映像化の難しさと、一方で文字(絵)の持つ(人間の想像力という)無限の広がりの可能性を感じます。
逆に、映像を見て感動し、原作を読みたくなるということも良くある話。私の場合は、最近で言えばNHKでドラマ化された『ハゲタカ』(当時大学生だった長女と、「これ面白いんだよ!」と同時に読んでいてお互い薦め合ったのがこの本)であり『フル・スイング』でした。
そして、今にどこかで映像化されないかと期待しているのが、北方謙三が曽祖父をモデルに日経に連載した『望郷の道』。実話に基づく波乱万丈のストーリー展開は勿論ですが、文章から脳裏に投影される色彩感が非常に印象的でした。果たして映像は文字を超えられるでしょうか?
我家には、家内のリクエストで12年ほど前の新築当時から薪ストーブを設置してあります。最初、山を持っていた筈なのでそこの雑木を薪にと考えたのですが、当時父に聞くと(使い道が無いので二束三文で)売ってしまったとの回答。そこで、やむなく暫くはリンゴの剪定作業で出たリンゴの木を薪にしました。黒姫在住のカナダ人作家であるC・W・ニコル氏が「リンゴが火持ちといい香りといい、薪には最適」と評していましたが、その通り。但し、薪割にはリンゴの木は節が多く苦労します。その後、リンゴもワイ化栽培が主流となり太い幹の木がなくなったことと、父がリンゴの腐乱病が入るのを嫌ったため、他の果樹園の木を使えず、止むを得ずナラ材などの広葉樹の薪を業者から購入することにしました(松明に代表されるように、火力は針葉樹の方が優れますが、針葉樹はヤニによる煤が多く、煙突などに溜まると火災原因にもなることから、薪ストーブには広葉樹の方が良いとされています)。本当は、丸太で買えると安いのですが、なかなか入手が難しく、また、父に代わってリンゴを始めてからは、冬も剪定などの農作業で週末がつぶれてしまうため、最近では薪で購入。割った薪だと一束400円程度。我家は設計事務所にお願いして、ストーブ設置を前提にリビングを2階まで吹き抜けにし、天井にはシーリング・ファンを取り付けてありますので、厳冬期でも薪ストーブだけで2階まで含めて家一軒の暖房が可能です。その代わり、一晩で3束位は燃やしてしまいますので、コスト的には灯油(床暖房も設置してありますが、薪を炊く場合は全く使用せず)の方が却って安いくらいです。しかし、ストーブで燃える火を見ていると、実際の暖かさもさることながら、それ以上に気持ちも暖かく感じますので、コスト以上の癒し効果も(またアルミホイルに包んで、遠赤外線での焼き芋の副産物も)。ですので、12月薪ストーブに火が入る頃になると、ストーブの回りには、家族全員(愛犬チロルが一番の特等席確保)がドテッと集まり、誰も動かなくなったものです。娘たちが上京した今は、家内が一人でストーブの前を占領しています。
我家の愛犬「チロル」は、臆病なのかとても警戒心の強い犬で(自分の縄張りへの侵入者に対しては)吼えまくるので、近所迷惑も考えて家の中で飼っています。例えば、窓から見える散歩中の犬は元より、木の実を啄ばみに来る鳥や、はたまたお祭りの注連縄にまで若い頃は吼えていました。特に、妹夫婦の家でも柴犬を飼っているせいか、妹の家族の誰が来ても良く吼えていたので、彼等もチロルを怖がって近づこうともしませんでした。
11月下旬のリンゴ採り。妹夫婦が手伝いに来てくれて、今年は母が寝込んでいたため、やむなく別棟の我家の方で全員昼食を取った際、余り吼えるので(でも威嚇するような吼え方ではなかったらしく)家内がチロルをケージから出してみたのだそうです。するとチロルは、匂いを嗅いだ後は妹達にすり寄って甘えるしぐさをしたのだとか。そして最後には服従のポーズまで・・・。
姪も来てくれたのですが、今までの「怖い!」が一変し、「チロルって可愛い!」に。現金なものですが、確かに吼えられるのと甘えられるのとでは印象も180度異なります(歯を剥いて威嚇している時のチロルの顔は、確かに犬の祖先が狼であることを思い起こさせます。でも、何か悪いことをした後は、本人(犬)もすぐマズイと思うのか、即座に顔まで床に着けて四つ這いになり、上目遣いに許しを請うポーズに)。
それで、正月もこれなら安心!と帰省してきた甥も交えて我家で新年会。チロルも赤いバンダナで正装?してお出迎え。
・・・ということで、ナナだけでなく、すっかりチロルも人気者になりました。
チロルも12歳を過ぎ老成し、人間が、いえ犬が丸くなったのではと言うのが家内のご託宣。そうでしょうかね(元々太っているので丸いのですが)?皆が怖がっただけで、昔もケージから出してあげていたら結局こうなったんじゃないかと思います。まぁ、何はともあれ『めでたし、めでたし!』・・・です。
最近、松本で評判のお蕎麦屋さん、『蕎麦倶楽部・佐々木』。
昼時は店の外まで行列が出来、夜も一杯で予約して行かないと難しいと噂の店。年末、家内と買い物の後、遅くなったので「どこかで食べて行こうか!?」ということになり、いつもの創作料理のお店が残念ながらその夜は貸切りだったため、幾つかお互い候補を挙げましたが、いずれも帯に短しで、「では」ということでダメ元で行ってみることに。駅前から本町、大名町から四柱神社(この辺りで歩くの「も」嫌いな家内はもう音を上げていますが、無視して)の境内を通って、映画館横の古くからの食堂街?である緑町(ミドリチョウ)という狭い路地へ。この間徒歩で約10分。なぜか松本の老舗(私が子供の頃は「ソバはこばやし、ツユは弁天」=の方がそれぞれ美味い=と言われていましたが、その)『こばやし(本店)』という蕎麦屋の並び(相乗効果でもあるんでしょうか?)にあり、またリンゴのご注文をいただき「ブログも楽しみに見ていますよ」と初めて反応をいただいた際(『20.返信いただきました!』の項参照)に、その方は以前転勤で松本にいらっしゃって『5.松本グルメの項』を読まれて「こんな店もありますよ」と教えていただいた「路地の小さな中華料理屋さん」が対面に。「あっ、ここだったんだ!」。次回試してみます。
さて、『佐々木』の入り口には、ゴールデン“らしき”犬が寝そべっていました。混んでいるかと思ったのですが、その夜は偶然にも?すいていて、食べ終わるまで客は私達だけ。ここは「創作料理とお蕎麦がウリ!」と聞いていましたし、初回でもあり、先ずは締めに蕎麦も入っているというコース(通常は事前予約で3500円から)を注文。
料理(和洋折衷)は、家庭料理的で素朴ですが、地元の素材を使い信州らしい工夫もされていて、また最後の蕎麦も玄蕎麦は信州産に拘り、その日は木曽御岳の麓、開田産の蕎麦粉100%。十割蕎麦と言っても良いくらいですが、マスター曰く「9割6分か7分」。最初に岩塩で食べるように勧められましたが、確かに塩で食べると蕎麦そのものの味が、しっかりと且つ甘く感じられました。ツユは江戸前風で信州蕎麦に慣れた私達にはかなり辛目ですが、美味しかったです。蕎麦だけだと「もり」で1100円?と書かれていたような・・・。最後の蕎麦は結構量があり、コース料理はそれも考えてか、一品一品が少し小ぶりになっていました。どうやら、奥様が料理担当でご主人が蕎麦打ち担当とお見受けしました。
ここは、何より店の雰囲気が素敵です。
店内には管球アンプが奏でるジャズが流れていて、蕎麦屋というよりむしろ(中年好み?の)渋い喫茶店の雰囲気。壁にはSKOの写真や色紙が飾られていて、普段はクラシックも流れているようです。
そして、ゴールデン「らしかった」犬は、英国の原種に近い、むしろ正統派「ゴールデン・レトリバー」で、この犬種は米国に渡り大型化され、その分弱くなったのだとか。普段見慣れたそれよりは毛が固く、信じられないくらい大人しくて、ご近所の方々でしょうか、皆さん道すがら頭を撫でていきます。そして、夏冬、ご近所の方が季節に合わせて敷物を“勝手に”代えてくれているのだとか。彼の名は「ユウスケ」。雨が降ると、自分でお客さんの出入りに付いて(戸が開いたら)店内に入ってきて店番をしているという、泰然として風格すら感じさせる看板犬です。
また次回、冷酒を片手にゆったりとジャズを聴きたい、そんな気にさせる「変な」(≒いい意味で“松本らしい”理屈っぽさを感じさせる)お蕎麦屋さんでした。
*何だか、お店そのものより犬の話題が多くなってしまいました。参考までに少々古いのかもしれませんが、H/P(タウンページ)があったのでURLを貼付(アクティブにならなかったらすいません)しておきます。ユウスケが(寝ずに)座って写っています。
http://nttbj.itp.ne.jp/0263883388/index.html
年末年始の食習慣として、先ず大晦日。富山から飛騨を通り野麦峠を越えて松本に至るルートを「鰤街道」と呼び、富山湾・氷見で水揚げされたブリが運ばれて来て、出世魚というおめでたい魚ということでしょうか、年越しには必ずブリを食べるという風習が今でも続いています。日頃は質素な食事の農家でも、この日だけはブリを買い、アラはブリ大根にして、一年の感謝をします。明けての元旦は、松本地方が全てではないようですが、我家では先ず朝に全員で新年の挨拶の後、「マメでクリクリ掻き回す」と豆や栗や柿でお茶をいただき、健康で粘るようにということでしょうか、お昼に芋汁(トロロ汁)。お雑煮は元旦ではなく、二日目の朝(醤油仕立て)。正月用の食材は並ぶものの、子どもの頃は、お重でのオセチがなく寂しい思いをしたものです。
松の内が終わる7日、松飾を子ども達が地区毎に集めに回り、それを心棒の回りにツリーのように積み上げるのが、三九郎(どんど焼き)。竹を心棒に使うところもあるようですが、岡田では赤松。これを、小正月の繭玉を持って集まり、14日の夜燃やしてその火で焼いて食べると健康になるというもの。燃え残った赤松は20cmほどに切って、翌日道祖神のお札と一緒に各家に配りながら、お駄賃をいただてそれで文房具を買って子ども達全員で分配します。各家では、その心棒を使い一年の健康を祈って、ご飯を炊くとかお風呂を沸かすという慣わしでした。当時は、地区の子ども会(小学生)最大のイベントでしたが、今ではどこまで残っているのでしょうか。
今年の箱根駅伝も色々なドラマがありました。
不祥事を乗り越え、全員で掴んだ東洋大の初優勝。33年前ゴール150m手前での棄権以来という、最下位青学の笑顔のゴール。城西大棄権後の繰上げスタートとなったキャプテンの意地の区間最高記録。
そして何より感動したのは、東洋大ゴール10分前に、最上級生4年生全員が話し合って、優勝チーム恒例の胴上げを(夜の祝勝会も)せず、ゴール後チーム全員が整列し、走らせてくれたコースに、そして沿道の観客に、一礼をして帰って行ったという報道でした。
学生スポーツ(だけ)に過度の道徳観や倫理性を求めるのことに共感するものではありませんが、若者らしい態度に中年オヤジとしては涙腺を刺激されるほど感動しました。今回主力で走った下級生が残るだけに、来年も優勝して、今度は是非正々堂々と2年分の胴上げをしてもらいたい、と陰乍らエールを送りたくなりました。大学生の子を持つ親として『若いっていいなぁ。ガンバレ、若造!』・・・ですね。
明けましておめでとうござします。
昨年は、当園をご愛顧賜り厚く御礼申し上げます。本年も頑張りますのでどうぞ宜しくお願いいたします(中旬頃からブドウとリンゴの選定作業を始めます)。また、このブログもリンゴの時期とは関係なく、信州松本からの話題等を少しずつでも更新して行きたいと思いますので、ご愛読賜れば幸いです。
さて、穏やかなお正月三が日でした。元旦も、白みかけた頃からチロルとナナの散歩に出かけました。この時期松本では、東雲街道とも呼ばれる東山は、美ヶ原と鉢伏山の谷あい(入山辺)から日が昇ってきます(因みに日の入りは、ちょうど乗鞍岳に日が沈んでいきます)。この日もチロルを先に済ませ、ナナの散歩の時、ちょうど初日の出の時間帯(松本の日の出は7:20過ぎ)に掛かりました。田んぼの畦道に女性の方が東山方面に向かってじっと佇んでいましたが、初日の出に何か願を懸けるのでしょうか。この写真は、元旦の朝、初日の出の直前、松本の入山辺方面の様子です。
大晦日と元旦。昨日と今日、連続性という意味ではさして変わらないのに、一旦区切りをつけ、もし何か悪いことがあったら『今年こそ/今年は』と思い直す、そんな、気持ちにリセットを出来ることが人間の良いところではないでしょうか?
今年も、今年こそ、皆さまにとってどうぞ良い年でありますように。