カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 昨夕飲み会で行った上諏訪駅近くの小料理屋。多分、40年近く続いているお店で(諏訪の良いところは、若者受けするような流行りの店は無い代わりに、昔からの割烹や小料理屋が、仮に細々であってもずっと変わらずに続いているところ)、数年前にご主人が亡くなられたそうで、現在は女将さんと娘さんで切り盛りされています。いつもは行きつけの別の小料理屋に行くので、ここは10年近くご無沙汰だったと思います。昔は、ふぐ料理が看板メニューだったと記憶していますが、ご主人亡き後はふぐの調理免許の関係でしょうか、今はふぐの看板は出ていません。その季節季節で、山菜やキノコ料理が名物とか。昨日は、そこで初めて『岩魚の骨酒』を飲みました。塩焼きのように、普通に焦げ目が付く程度に焼いた岩魚に熱燗を注いだだけなのですが(と思えました)、何とも言えぬ味と香りが岩魚から醸し出されていました。また、ヌル燗ではなく、沸騰するほど?熱くしたためか、アルコール分が飛んでいるのでないかと思うほどで、同じ量を飲んでも悪酔いしない気がします。小さな土鍋に岩魚と三合のお酒が入っていて、無くなるともう一回(三合)は大丈夫とのことで追加をしました。蓋をして香りを逃がさないのがコツのようです。その後、ふぐのひれ酒もオーダーしたのですが、骨酒の方がはるかに美味しく感じます。(結局、皆飲兵衛のため、ひれ酒も追加したので、その前にビールと日本酒は一人4~5合飲んだことになりますが、不思議なことに、今朝はスッキリ。二日酔いは全くなし)
 一緒に行ったメンバーとも話したのですが、これならスーパーで売っている岩魚を買ってきて、普通に焼いて熱燗をかけるだけで自宅でも出来そうな気がします。正月の客呼びの時に(いただいたナショナル・ブランドの日本酒があり、あまり飲む気もしなかったのでダメ元で)是非試してみようと思います(失敗したら報告します)。
 因みに、飲み干した後の岩魚は、好奇心で一箸試してみましたがエキスが全て出尽くしたようで、ただ水っぽいだけでした。

 【追記:報告】“ニジマスの骨酒”!?
 正月二日。年末帰省してきた娘達や甥姪も全員揃っての我家での新年会。探したのですが岩魚はどこにも見当たらず、やむなく近所のスーパーにあったニジマスを「同じサケ科の淡水系だから、まぁいいか!」と購入し(料理に忙しい家内や娘達に邪魔にされながらも)焼いて岩魚ならぬ“ニジマスの骨酒”に。リンゴ採りで帰省した際に長女がD&Dで買って来てくれて、これまで飲む機会の無かったボジョレー・ヌーボーも開けましたが、ニジマスでも(岩魚には敵いませんが)結構良い味が出て、飲兵衛の面々には(骨酒の方が!?)好評でした。

2008/12/25

25.乗鞍遠望

 昨日は(も?)飲み会だったため、朝家内に松本駅まで送ってもらって、いつも(借りている駐車場のある西口=アルプス口)とは逆(東口=お城口)から改札口(駅舎3階)へ上がっていったのですが、エスカレーターを上がると、正面の大きなガラス窓越しに、朝日を浴びて光り輝く乗鞍岳がいきなり目に飛び込んできて、電車の時刻も忘れて暫し見とれてしまいました。白く神々しいほどに輝いています。

 松本平から望む北アルプスの山なみの中で、他とは少し違った山容の山があります。
上高地方面へ至る、島々谷のはるか向こうに聳える乗鞍岳がそれです。中央構造線に沿って隆起により険しく切り立った山なみの中で、乗鞍は火山であることから、裾野が広くふっくらした山容を見せています。乗鞍岳というのは、3026mの主峰剣ヶ峰や大日岳など23峰からなる連峰の総称だそうです。夏スキーや、子どもの頃の教科書でのコロナ観測所で有名な山でしょうか(また乗鞍高原はソバの栽培でも有名です)。
因みにコロナ観測所は魔利支天岳にあり、他には上述の大日岳以外にも、薬師、不動、魔王、大黒など神々の名をいただく峰が多く、神々しさを昔の人々も感じていた証なのでしょう。
 乗鞍岳は、長野県側からは乗鞍エコーライン、岐阜県側は乗鞍スカイラインで山頂付近(2700mの畳平)まで車で行ける山でしたが、2003年から自然保護のため、上高地同様マイカー規制となっています。
 特に冬になると、松で黒っぽく見える前山のはるか後方に、神々しく真っ白に輝き、まるで北アルプスの奥の院のように鎮座する乗鞍の山容を松本市街から望むことが出来ます。