カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
♪ I can’t stop loving you ・・・ で始まる、ラブ・バラードの名曲。
以前、家内と東京で滞在したホテルのバーに行った時に、ジャズのライブ(トリオ+ボーカル)ステージで、客席からリクエストを募っていたのですが、その時リクエストするならと考えて浮かんできた曲(席に着いた時には、リクエストはもう締め切っていて間に合いませんでしたが)。
ジャズのプレミアム・ボックスには残念ながら含まれておらず、何とか聞きたいと探したのですが、(探し方が悪いのか)残念ながらCDショップやレンタルショップでも見当たりません。昔耳にした記憶から、ルイ・アームストロング(サッチモ)の声質に似ていたような気がしたのですが違うんですね。調べてみたらレイ・チャールズ。でも、ジャズ・ボーカルのジャンルにはこの曲は入ってないのでしょうか?
無いと欲しくなるのが人間の性。ジャズ・ボーカルとして収録されているCDがもしあるようでしたら、どなたか、知っていらっしゃったらお教えください。できれば『ジャズ・ボーカル ベスト100』(にも未収録)のようなオムニバスCDに収録されていると(他のジャズ・ナンバーも聴けるので)有難いのですが。それが無ければ、やっぱり彼のベスト版がいいのでしょうか?『Ellie My Love』 も聞けるなら、それもいいかも・・・。
学生の頃、同じ下宿の先輩がジャズ・ファンで「いいだろう!」と何度かレコード(ブルー・ノート)を聴かされましたが、当時からクラシック・ファンだった私にはその良さが理解できませんでした。特に、クラシック音楽の何度とない繰り返し(主題の変奏)は、アドリブが肝のジャズでは軽蔑される(そう単純でもないとは思いますが)という先輩の説明は、クラシック派としては納得しかね(例えばボレロはオーケストレーションの天才ラベルの証明でしょう)、それ以来あまり聞こうとも思いませんでした。
ところが、それから四半世紀も経った最近になって(≒多分年を取って)何となくジャズを聴くたくなり(そうは言っても、これまでも何枚かはジャズのCDも買って持ってはいましたが)、ここでベスト版のCD(ジャズ・ベスト「プレミアム・ボックス」・・・ボーカル、ピアノ、インスツルメンタルの3枚組み。「ジャズ・ベスト100」各編から選りすぐりの高音質バージョン)を新たに購入しました。特にピアノトリオが、オーディオ好きとしては音質的にも気に入っています。一方家内はボーカルが気に入ったようで、時々二人で(バラエティ特番ばかりで見るTV番組が無い夜は)聴いています。クラッシク(特に後期ロマン派以降の交響曲)のように「さぁ、聴くぞ!」と身構えずに気楽に聴けるところが、ジャズのいいところかもしれません。勿論、境界などあるわけでもなく、チック・コリアのようにクラシック曲を弾かせても超一流のミュージシャンも結構いますし、クラシックも、またシャンソンやボサノバもジャズにアレンジされている訳で、区別することの方がむしろナンセンスなのかもしれませんが。
秋の夜長、グラス片手(個人的には、バーボンならぬ冷酒ですが)に、ジャズをゆったり聴くのもいいものです。
かつてオーディオブームの頃、数々の自作スピーカーの傑作機を発表し、世のオーディオマニアから自作スピーカーの「神様」と崇め奉られた故長岡鉄男。氏はコント作家からオーディオ評論家へ転進したという異色の経歴の持ち主でした。しかも、当時から「箱舟」と命名した地下室のホームシアターを作っていた、現在のAVの先駆者でもありました。私も当時マニアの端くれとして、氏の傑作機である10cmフルレンジ一発のバックロードホーン「スワン(Ⅰ)」を製作し、その後新築時にわざわざ秋葉原で聞き比べて購入した3ウェイのKEFのトールボーイも追いやって、今だにメインスピーカーとしてリビングに鎮座しています。本当は、大音量で聴きたいのはヤマヤマなれど、特にクラシックは見向きもされず騒音扱いのため、その実力もなかなか発揮されず、娘達のポップスを軽快に鳴らしてくれています。
*スワン・・・音源は拡散を防ぐ意味から点音源がベストであり、また余分な回路で抵抗を増やして物理的に電気信号を劣化させぬようにということから、僅か10cmのフォステクス製高効率フルレンジ・ユニット1発で、一方不足する低音は氏の得意なバックロードホーンでカバーさせるという超高能率スピーカー。聴く側は音源を耳の高さに合わせて、二等辺三角形の頂点で聞くと音場感が最高になるというもの。フルレンジ1発のため、やや高音が不足することからトゥイターを追加する人も多い。その後、実質2号機であるスーパー・スワンまで進化。試行錯誤でさまざまな「スワン改」を製作して、「自分のが一番」と悦に入っているマニア多数。