カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>
1)春
「春遅い信濃路」では、花々が一気に咲き揃います。我家の周辺でも、梅が咲いたかと思うと、彼岸桜、桃、梨、りんごと一斉に開花の時期を迎えます。特にりんご園は、黄色いタンポポと白いりんごの花の共演で、一年で一番美しい時期となります。
そして市内で一番早いというお堀傍の「片端(かたは)の桜」がほころび始めると、一気に松本も桜の季節を迎えます。松本周辺の桜のスポットとしては、松本城周辺、薄川堤防(ドラマ「白線流し」の舞台)、城山、アルプス公園。
チョット足を延ばして豊科の光城山。そして、お薦めは、弘法山。東日本最古級との前方後方墳が頂上にある小山が、全山(若木が多く1500本とか)ソメイヨシノで満開になり、春の宵は山が浮き上がって見えます。因みに、母の実家がこの近くで、子どもの頃、あの山には弘法大師のお墓があると聞かされたものです。疑わずに素直に掘っていたら、古墳の第一発見者になれたかもしれません。頂上からの眺望も素晴らしいとかあとは、郊外の春の安曇野。水車小屋のワサビ田(大王ワサビ農場)や道祖神、代掻きの水田に映る常念・・・。日本の原風景とも言えそうな懐かしさを覚えます。
2)夏
信州の夏は、高原でしょうか。上高地や美ヶ原、乗鞍高原など。また、キャンプ地も多く、行き先には事欠きません。松本の夏は、昼間は30度を超えることも珍しくありませんが、昼夜の寒暖の差があり、また乾燥しているため、木陰に入ると涼しく感じますし、夜は窓を空けて寝ると寝冷えすることもあるほどです。(この気候が、りんごやブドウ栽培に正に適しているのです)
また、夏の特産としては郊外の波田町の「下原(しもっぱら)スイカ」が全国的に有名です。そして、昔から続く、スギヤのソフト・クリームとアイス・キャンディー(どこと言って変わったものではありませんが、何故か)が街の定番。
3)秋
お盆が過ぎ、残暑がまだ厳しい中にも、秋風が立ち始め、やがてススキが揺れる候になると、一斉に収穫の時期を迎えます。先ず、9月に入ると、ブドウや梨が。そして、稲刈りが始まると、リンゴが種類ごとに収穫され始め、最後11月に主力のふじ。また、その合間に里山には秋の恵みとして(松茸と言いたいところですが、産地も限定・・・因みに松本市となった旧四賀村は有名・・・されど、その殆どは「止め山」で立ち入り禁止のため、専ら)地元で「リコボウ」とも(諏訪では)「ジコボウ」とも呼ぶ、ヌメリイグチやハナイグチ、アミタケやクリタケといった雑キノコのシーズンを迎えます。それ程、美味しいというものではありませんが、やはり「秋の味覚」です。そして、季節は新蕎麦へ
4)冬
松本は、北アルプスが日本海からの雪を防いでくれるため、同じ信州でもむしろ太平洋岸の気候の影響をうけることから、冬も晴天が続きそれほど雪が降ることはありません。むしろ、3月頃、「上雪」として湿った雪が積もることがあります。その分乾燥し、温暖化とは言え寒さが厳しく零下10度を下回ることも珍しくありません。従って、むしろ山に雲のかかる夏よりも、冬の方が北アの峰々を望むことが多くできます。
そんな冬には、やはり温泉が何より。松本周辺は、日本書紀にも登場する「筑摩の湯」として知られる美ヶ原温泉や浅間温泉。白骨温泉や扉温泉など有名な温泉地も数多く、正に温泉天国。また、さほど有名ではなくとも、幾つも日帰りの温泉施設があり、リフレッシュには最適です。因みに家から車で10分程度の、豊科「湯多里(ゆったり)山の神」。谷あいにあり、露天風呂からの絶景は望めませんが、泉質が良くスベスベになります。また、現在は日帰り専門の浅間温泉「枇杷の湯」は、その昔松本藩のお殿様の御殿湯とか。大名気分に浸れるとの評判です。
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