カネヤマ果樹園 雑記帳<三代目のブログ>

 松本は、北アルプス登山の玄関口。夏になると、松本駅にはリュックを背負った登山客が降り立ちます。最近は、ワン・ゲル人気も下り坂なのか、若者よりも中高年の登山客の方が目立ちます。でも、昔ながらに駅舎で、シュラフで一夜を過ごす若者を見かけると何だかほっとして心が和んできます。「ガンバレ!若ゾウ」と陰乍ら応援。
 松本駅は、その昔木造の粗末な駅舎だったのが、学生時代だったか国体開催に合わせて(当時)近代的な駅ビルに建替えられました。その時、ビルに「松本駅」という大きな看板が登場したこともあり、それまでの駅の木の看板(表札)も取り外されたのですが、何年かして再度東口の入口横に掛けられました。当時の新聞記事の記憶だと、槍や穂高を目指し松本駅に降り立った登山客が、下山してきて松本駅の看板(表札)に触って初めて下山の無事を確かめ合ったのだとか。そんな登山客の要望に応えて、今でも古びた看板(表札)が掛かっています。
 その松本駅が今年改修され、(その名も「アルプス口」側の)駅舎から大きなガラス窓越しに北アの山々が望めるようになりました。松本平から仰ぎ見る北アルプスのシンボル、常念の左肩越しにちょこんと槍の矛先が望めます(槍が見えるのは、松本駅辺りがギリギリ。奈良井川を渡るともう見えません)。雪山の神々しさも含めて、四季折々それぞれの美しさがありますが、個人的お薦めは何と言っても夏の夕刻。バラ色に染まった夕映えをバックに北アの峰々が黒い屏風のようなシルエットになる時。本当に、息を呑むほど美しく、溜め息や涙が出るほどと形容しても決して過言ではありません。何も無い田舎街かもしれませんが、松本に生まれたことに感謝する一瞬です。(夏は北アに雲がかかる事が多く、なかなか全容を拝める日は稀ですが)
 我家から、車で五分ほど、アルプス公園があります。北アの眺望も勿論ですが、昔県営の種畜場があった広大な跡地を公園にしたところで、種畜場の昔、昆虫採集で走り回った自分の庭。現在では展望台や山岳博物館もあり、隠れたお薦めスポット。広い草原や小動物園もあって、観光スポットとは言えないかもしれませんが、特に小さなお子さん連れのご家族にはお薦めです。
松本は周囲を山に囲まれ、自然に恵まれた山の街。市内を流れる女鳥羽川には、市内中心部でも渓流魚である「うぐい(地元では赤ウオと呼ばれています)」の産卵が確認されていますし、また旧開智学校に隣接する中央図書館脇の川(大門沢川)ではホタルも見られ、こうした都市部での生息は全国的にも大変珍しいそうです。

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