みなさん こんにちは!
長野県塩尻市の鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロンの前川弓乃です。
週末から飯綱高原で開催されたカウンセリングワークショップ“わたしを知る”に参加してきました。改めて『こころ』について考えた貴重な合宿研修でした。
さて、
鴨居歯科医院では初めて来院頂いた患者さんに、“初診カウンセリング”を行なっています。今日は鴨居歯科医院初診カウンセリングの真の想いをお話させていただきます。
『初診カウンセリング』とは、言い換えると“初診時のコミュニケーション”ということです。
コミュニケーションという言葉はいまや多くの行動科学研究によって説明され、具体的な方法論も考えられています。たとえば、(笑顔・挨拶・会話など)。 しかし、歯科医療における患者さんとのコミュニケーションスキルは更に深い学びが必要です。私たち歯科医療者が真に追求する課題だと私自身は思っています。それは、歯科医学的知識や医学哲学も含めた医療者の資質と「共感」する態度の重要性を知る学びだと考えています。
「共感」とは、患者さんにとって、自分の存在が理解され医療者と価値観を共有しているという安心感であり、医療者にとっては、患者の視点を共有することで患者さんのより正確な理解を可能とするものです。
「共感」は、同感や同情とは異なるものてす。
今の私にとって「共感」という姿勢は、とてつもなく大きな存在で課題のひとつです。
私のカウンセリング学のメンター C.ロジャースの「共感」とは・・・
相手の私的な感覚の世界に入り、そこに完全に精通する。相手が恐れているものを新鮮な恐れのない目でみながら、相手の世界について自分の理解を伝える。そのためには、自分の世界が正確かどうか、相手と何度も点検し、相手の返答に導かれることが必要である。このように相手と一緒にいることは、偏見を持たずに相手の世界に入るため、自分自身の見方や価値観をしばらく脇に置く事を意味する。
このC.ロジャースの定義は、さまざまな価値観や不安や恐怖をもって訪れる患者さんとのコミュニケーション成立のプロセスをよく説明していると思います。
ここのところ、鴨居歯科医院では患者さんからのアンケートやご意見から、貴重なお話を伺う機会が重なっています。感謝の御礼の入ったアンケート等は、スタッフ全員で喜んで有難くいただき今後の励みとさせていただいています。元気の源です。ありがとうございます!
しかし、忠告としていただくご意見こそを真摯に感謝をして受けとめ深く考えていかねばなりません。
私個人としてはこの時こそ、その忠告に立ち止まり、「共感」をする努力をしなければならないと考えます。
初診カウンセリングの時間は、患者さんが抱えている『健康物語』を拝聴する時間です。この『健康問題の物語』を聴くことの意義は、まず患者さんの問題を聴き、その存在を大切に思ってくれる医療者に合えたという『共感』によるコミュニケーションが成立することと、患者さんがもっている病気への考え方や用意した問診票では見逃しているかもしれない診断上の重要な情報を得る可能性があるということです。
初診カウンセリングは、“人と人が向き合う時間”だと私は考えています。
あたりまえのようであたりまえの自分でいることは難しい時間だと気づきます。
初診カウンセリングは、患者さんの本当のあるがままの『こころ』を大切にする空間です。
初診カウンセリングの意義をみなさんにお伝えしたくお話をさせていただきました。
ありがとうございました。