みなさん、こんにちは!
長野県塩尻市の鴨居歯科医院
鴨居インプラント審美サロンの前川弓乃です。
ボランティアとして私が伺っている介護施設で、嚥下障害をもつご婦人がある日「口から食べたい!」と打ち明けてくれました。脳梗塞の後遺症による嚥下障害のある方のため、むせるので禁食。でも、ご婦人は「口から食べたい」という思いを強くもっているのです。
このご婦人のお気持ちになんとか応えたいと、私なりにずっと思い悩み続けています。訪問のつど口腔周囲筋のマッサージと、舌の運動を続けています。しかしながらわたくし自身の摂食嚥下に関する知識不足に悔しさもありました。
そこで先週の水曜日、日暮里のオーラルケア本社で開催された【看護・介護現場での口腔ケア基本テクニック習得セミナー】を受講してきました。久しぶりの歯科領域のセミナー参加でした。そのためこのセミナーは私にはとても新鮮に映るとともに、「口・食べる・生きる」の原点に戻ることができました。
口腔ケアと誤嚥性肺炎発症率の関係等を学び、改めて口腔ケアの目的を認識するとともに、口腔機能の回復として“食べられる口をつくる”ために、使える口への支援としていくつかの手技習得をしてくることができました。
セミナー講師からは、「ゴックンできた症例」の感動的な話も伺うことができました。そしてこの思いや経験を伝える事でさまざまな職種との連携を図り仲間を増やしい!そうすれば自分の口で食べられる患者さんが増えるかもしれない・・・と話して下さいました。熱い講演内容に涙がでるほど感動しました。
「口から食べたい!」でも無理だとあきらめている患者さんやご家族、そして医療介護従事者の方たちに、「食べられるかもしれない!!」と思ってもらうための、『伝える力』と『伝える勇気』を私はこのセミナーを通じて頂きました。
「口から食べられる」ことは、「本当の幸せ」のひとつなのですね。