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公益目的財産額は、算定日における貸借対照表の純資産の部に計上すべき額に、①時価評価資産の時価と帳簿価額との差額を加え(マイナスの場合もあり得る)、②基金の額、③その他支出又は保全が義務付けられているものの額を控除して得た額のことです。

→「貸借対照表の純資産の部に計上すべき額」とは?
貸借対照表の資産の部の金額から負債の部の金額を控除した金額で、基本的には正味財産額の合計金額のこと。

今日は、「①時価評価すべき資産」についてガイドラインではどう説明しているのかを見てみましょう。

(ⅰ)土地又は土地の上に存する権利

ガイドラインⅡ-1-(4)①
(ⅰ)土地の評価方法について
 例えば、固定資産税評価額や不動産鑑定士が鑑定した価額などが考えられる。法人の保有する資産であって、移行後において当該法人が長期にわたり継続的に事業を行う場合にそれらの事業に継続して使用することが確実な資産(建物等の減価償却資産を含む)については、当該資産が継続して使用されることを前提に算定した額を評価額とすることができる。
 なお、土地及び建物を一体として評価する場合であっても、土地に係る算定額と建物に係る算定額を区分することが可能な場合は、それらを区分して申請することができる。


→土地の上に存する権利の評価方法

FAQ X-3-③
借地権など「土地の上に存する権利」の評価方法については、土地の評価方法と同様、例えば、不動産鑑定士が鑑定した価額のほか、公正妥当と認められる税法上の評価方法により法人自らが算定した価額が考えられます。


(ⅱ)減価償却資産(建物等・備品等)

ガイドラインⅡ-1-(4)①
(ⅱ)減価償却資産の評価方法について
建物等の減価償却資産については、時価評価資産に含めないものとする。ただし、不動産鑑定士による鑑定評価を妨げない。


(ⅲ)有価証券

ガイドラインⅡ-1-(4)①
(ⅲ)有価証券の評価方法について
 上場されることにより市場価格が容易に把握できる場合は、市場価格を用いた時価評価を行うものとする。市場性がない場合であっても評価を行うことが可能な場合は時価評価とする。
 なお、市場性がなく評価が困難な場合は当該有価証券の取得価額又は帳簿価格とする。


(ⅳ)美術品等その他の資産

ガイドラインⅡ-1-(4)①
(ⅳ)美術品等その他の資産の評価方法について
 法人において移行後も引き続き実施事業に使用するものは、時価評価が可能であっても帳簿価額とすることを認める。
 継続的に実施事業に使用する予定がないもの、売却の予定があるものについては、時価評価を行う。ただし、帳簿価額と時価との差額が著しく多額でないと法人において判断する場合や時価評価を行うことが困難な場合は、帳簿価額とすることを認める。


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