今日は、ペット産業・市場ニュースに記載されていた記事を取り上げましょう。
~板橋区のペット火葬施設 操業中止命令 東京地裁~
東京都板橋区にあるペットの霊安施設に設けられた火葬炉をめぐり「煙や悪臭で被害が出ている」として、周辺住民が使用差し止めを求めた仮処分申し立てについて、東京地裁(葛西功洋裁判官)は26日、請求通り使用差し止めの仮処分決定を出した。
記事によると、9月に犬が火葬された際には、煙が周辺に立ち込めて多くの住民が悪臭などを訴え、消防にも通報があったとそうです。
記事には現場だと思われる写真が掲載されていますが、確かにこの場所では無理だろうなあと言わざるを得ないですねえ。
周辺住民に対して迷惑をかけずに営業するのは難しい立地だと思います。
最近よく目にしたり耳にしたりするのが、”ペット火葬業者”にまつわるトラブル。
何故こんなにトラブルが耐えないのかと言えば、答えは簡単。単純にペット火葬に関する法整備ができていないだけ。
”できていないだけ”って、それが重要なんですけどねえ。
「墓地、埋葬等に関する法律」で規制されているのはあくまでも人間についてであり、動物は対象外とされていますし、当然「動物愛護管理法」においても何ら規制されていません。なんたって、動物愛護管理法は生きている動物を対象としていますから。
もちろん、条例で一定の規制を設けている自治体もありますが、まだ数は少ないようですね。
今回の板橋区のケースは、火葬業者に対し、近隣住民が臭いや煙に関して迷惑行為であると訴えたわけですが、ペット火葬業者にまつわるトラブルは、こういった場合だけではありません。
その一つが、焼却施設を備えた移動式火葬業者です。
焼却施設を備えた車で飼主宅まで赴き、遺体を焼却施設に入れてから火葬代金を請求するというパターンで、高額な料金を請求するというものです。
飼主さんが、「そんな金額払えない」と言えば、「今すぐ生焼けの状態で返すぞ!」とか「遺骨は返さない」などと強い口調で迫り、代金を要求するそうです。
中には、最初は手頃な値段を伝え、焼却施設に入れた後、なんやかんやと難癖をつけて高額請求するというような悪質な業者もいるそうです。
しかし、酷いですよねえ。
「生焼け」ってなんでしょう。
こうした悪質な業者を退場させるためにも、一日も早くペット火葬に関する法整備をする必要があると思います。