これは、熊本県動物愛護センターのお話。
今日もいつものように、LIVING WITH DOGSの記事を見ていたら、なかなか興味深い記事が掲載されていました。
~動物愛護センターの見本~
引き取った犬を抱きかかえるセンター職員 飼い主の都合などで捨てられた犬の殺処分数が、熊本市では10年前の10分の1に減っている。市動物愛護センター(熊本市小山)に持ち込まれても簡単には引き取らず、時に職員が声を荒らげてでも飼い主に命の大切さを説き、思い直してもらうという異色の対応の成果だ。
3月29日付の読売新聞の記事のようです。
2004年にセンターに配属された所長(獣医師)さんが、動物愛護管理法で「所有者は終生飼育に努め、自治体は飼い主に必要な助言を行うこと」とされていることに着目したのが取り組みのきっかけだそうで、この所長さんは、「年を取り、番犬の役に立たないから」と老犬を連れてきた方に対し、「命を何だと考えているのか」とどなりつけ、「あなたがやっていることは、命のあるものでも年を取ったら捨てていいと子供に教えているのと同じだ。それでもいいのか」と詰め寄り、犬を連れて帰らせたりしたそうです。
このようなやり方は、やはり一部の市民から反感をかうでしょうね。実際に、この愛護センターのやり方に対しては、市民から苦情がでているようです。
しかし、この所長さんは、そんな苦情など一切お構いなし。唯一の心配は、引き取ってもらえなかったことで、捨てる人が増えるのではないかということですが、その点も大丈夫なようです。
そうは言ってもやはり、やむを得ずに引き取ることもあるようですが、その場合でも簡単には譲渡しない方針のようで、徹底した面談をして、飼主としての責任を説き、この方なら大丈夫という判断ができた場合にお譲りするそうです。
動物愛護センターに引き取りをお願いに来る方々のほんとんどが、
「年を取って病気になったから」
「引越で犬を飼えないから」
「飼い主が病気で世話が出来ないから」
「知らないうちに子犬が生まれてしまったから」
という人間側の都合によるものです。
もちろん、飼主さんが病気なってしまった場合などは、どうしようもないことですが、その場合でもまずは飼主となってくれる方を探してみる必要は当然あると思います。
また、そのような場合でも、保健所や愛護センターに引き取りをお願いするのではなく、飼主になってくれる方を探してもらうなど、やれることはいくらでもあります。
安易に持ち込まない、もちろん、捨てるなんて言語道断。
この熊本の取り組みは注目に値すると思います。