少女時代によく読んでいた本に『ちいさないきもの』
というのがありました。子供向けのフルカラーの小さな本です。
先日思い立って何十年ぶりに開いてみました。奥付では1984年出版と
なっています。内容はかにやかたつむりやかえるといった身近な動物たちの
生態と居場所について丁寧に説明していて、もし家族にするには、
どういう環境が望ましいかわかりやすく解説してくれています。
何十年も経って読み返してみたところ、この本は、また多くのことを
教えてくれました。
つまり、みみずにはシマミミズのほかにフツウミミズという種類が
あったこと、カタツムリと遊ぶ時は疲れさせすぎないように注意しなくては
ならないこと、などなど。
なおミミズの項ではミミズとお近づきになる時に「ごめんねミミズくん。
きみがほしいんだ。」と言う少年のイラストが添えられていて、
この本全体に流れる動物を尊敬尊重する精神が特に強くあらわれているように
感じられます。また、ぼうふらの住居を室内に作る場合は「さなぎに
なるとやがてカになるので注意!!」とあり、お互いの居場所を
必要以上に侵さないことが暗示的に示されているような気がします。
新たな感動を胸に、今日、先生のところへこの本を持って行ったところ、
「フツウミミズがいるならトクベツミミズもいるんじゃね?」と
夢も希望もない答えがかえってきました。
覚えてろよ、と心の中だけで思いました。
投稿者 iwaki-gyosei
: 2009/03/12 9:56