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今日は、”咬傷事件”についてお話します。
ペットの飼主は、ペットが他人を傷つけてしまった場合には、動物の占有者として、被害者の損害を賠償する責任を負うことになります。
ただし、ペットの飼育について相当の注意を尽くしていた場合には、責任を負わなくてもよいとされています。
「相当の注意を尽くしていた」という概念ですが、過去の裁判例において、「相当の注意を尽くしていた」と認められた事例はほとんどありません。
つまり、それだけ飼主の責任を重くみているということです。
ただ、一概には言えませんが、例えばリードを短く持ち、飼主の方が相手方に対して噛み付くかもしれないから近づかないでほしいと忠告し、相手方から遠ざけたにもかかわらず、相手方のほうから近づいてきた時に咬みついてしまった場合などであれば、「相当の注意を尽くした」と認められてもいいのではないかと考えます。
損害額は被害者側に過失がある場合には減額されます。
例えば、自分から近づいた場合とか、犬に被害者から危害を加えた場合などです。
被害者側が請求できる被害金額の範囲には、治療費、入院費、通院のための交通費などが含まれます。
さらに後遺症がある場合には、それについての慰謝料や逸失利益(後遺症があることによって失ってしまった利益)などについても請求できるとされています。
場合によっては、飼主が過失致傷罪等の刑事責任を負わなければならない場合もありますので、十分に注意してください。
尚、環境省による「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」において、犬の散歩に関する遵守事項が記載されています。
その内容は、①犬を制御できる者が原則として散歩すること、②犬の突発的な行為に対応できるよう引綱の点検及び調整等に配慮すること。とされています。
間違っても、リードをつけないとかリードを手離すというような行為はしないで下さい。
どうしても自由に走らせてあげたいというのであれば、ドッグランに行くようにして下さい。