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皆さんは、この日本プロレタリア文学の名作をご存知でしょうか?

この「蟹工船」が現代の日本の若者の間で流行っているのですが、私は以前自分のもう一つのブログで、この現代の若者の間で「蟹工船」がうけていることについて、「分かるような気もするけど、やはり違和感を感じる」と記しました。

昨日のYAHOOニュース(配信元はツカサネット新聞)に、このことについて記載されたコラムがありましたので、ちょっとご紹介。

「蟹工船」売れ行き好調に見る現代の趣向

当該コラムでは、
「蟹工船」が売れる理由が、「蟹工船の主人公達に共感する」となるとちょっと不思議に思う

と述べられていますが、これには私も同感です。
いくら「格差社会」だとか「ワーキングプア」だと言われても、あの「蟹工船」の主人公達の気持ちに共感できるなんてありっこないと私も思っています。

当該コラムでも記されていましたが、”プロレタリア文学”って、「個人主義を排斥し、社会主義や共産主義と結び付く文学」ですから、そういう観点から見ると、どうしても現代の若者の間で流行っているというのは違和感があるわけです。
だって、なんとなくですが、現代の若者は”超”がつくほどの「個人主義者」が圧倒的に多いような気がするので、どうしたら「蟹工船」と結び付くのか?

これ考えると本当に「?」が消えないのですが、もっと、違う考え方をしてみたんです。

この「蟹工船」ブームのきっかけは、ある書店がポップに「ワーキングプアに通ずる・・・」と記し、平積みしたら爆発的に売れたことにあると言われています。
ということは、これは単純に現代の若者の趣向そのものなのではないかと考えたわけです。
つまり、「流行っているから読む」という趣向。
しかも「蟹工船」の内容が自分達の現状に似ているような気がしている。
単純にこんな感覚なのかもしれないなあと思ったわけです。
要するに、「本屋さん、商売上手!」っていうオチですね。

で、仮に「蟹工船」を読んで主人公達の思想や感情に共感した若者がいたら、次は、ロシア映画の「戦艦ポチョムキン」を見て欲しいと思うのです。
あの映画のラストを見て単純に感動するような人がいたら、私は言いたい。
「時代背景を考えよ。」と。
そして、何故あのような映画が作られたのかを考えて欲しいと思うのです。
ちなみに、私はあの映画大嫌いです。