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今朝のニュースでもやってましたが、さきほど松本市安心安全情報からもメールがきました。

「カニ」の送りつけ商法にご注意

これは、突然電話で「カニ好きですか?」と聞かれ、「はい」と答えたらカニが代金引換の宅配便で送りつけられるという悪質商法です。

通常、このような電話の内容であれば、当然両者に間に売買契約は成立してません。
だってねえ、「カニ好きですか?」と聞かれただけですから。

しかし、業者側が、「カニ好きですか?」と聞いたのではない、「カニスキですか?」と聞いたんだ!と言ったらどうなるでしょう?
カニスキというのは、カニ料理の一つですね。
ですから、その質問に対して「はい」と答えれば、”カニスキ”を注文したような会話に聞こえませんか?

もちろん、「はい」と答えた側に購入の意思はありませんから、業者側が、「カニ好きですか?」と聞いたのではなく、「カニスキですか?」と聞いたんだと言い張るのが悪質な輩です。

また、「今回、特別にお安くしておきますので、一杯いかがですか?」と言われた際に、「いいです!」とか、「結構です!」と答えたらどうでしょう?

我々の普通の感覚からすれば、お断りしていると理解できますが、悪質な輩はこう言います。
「いいですね」「結構ですね」と言ったはず。

このように悪質な輩はあなたの言葉尻を捉えて迫ってくるのです。

さて、今回の「カニ送りつけ」に関するニュースを見ていると、必ずこう言います。
「生鮮食品はクーリングオフできないので、ご注意下さい。」
カニは当然生鮮食品ですから、クーリングオフの対象外です。

ところで、クーリングオフって何でしたっけ?
クーリングオフとは、「有効に成立した契約であっても、対象とされている商品や役務については、一定の期間内であれば一方的に契約解除できる」というものです。

”有効に成立した契約?”

今回の「カニ送りつけ」は、有効に成立した契約でしたっけ?
「はい」「いいです」「結構です」とあなたが答えたとしても、どう考えたって契約は有効に成立したとは言えないですよね。

しかし、ニュースの言葉を聞くと、「契約が有効に成立した場合、クーリングオフできないのでご注意下さい。」と言っているように聞こえませんか?

でもね、そもそも有効に成立していない契約なんだから、クーリングオフのことなんて正直な話、どうでもいいんですよ。

カニが送られてきたら、「買うなんていってません。」と言って、受取拒否して、届けに来た宅配便屋さんに持って帰ってもらえばいいんですよ。

ただ、「はい」「いいです」「結構です」という言葉のことで相手方ともめたり、宅配便屋さんに「買うなんて言ってないから持って帰ってください。」と伝えたりするのも面倒ですよね。

ということは、どうすればいいのか?

カニを送られないようにするのが一番ですよね。

したがって、「カニ好きですか?」と聞かれた時の答えに注意すればいいわけです。

その答えはこれがいいと思います。

「カニ好きですか?」

カニは大嫌いです!見るのも嫌です!

仮に、あなたがこの世で一番愛しているのが、カニさんであっても、こう言ってください。
心の中で、「カニさん、ごめんね。」と言っておけばカニさんも許してくれるでしょう。