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今日は、動物を愛する方々にとっては、ちょっと辛い話題を。

先日、松AZにおける”Cafe Rose”様のエントリーにこんな記事がありました。
使っている化粧品について考える
記事の内容としては、「化粧品の開発実験には、動物が使われている。このままでいいのかを考えたい。」というようなもので、動物実験に反対するメーカーもあるというものでした。
私は、科学製剤の開発実験に動物が使われていることは承知していましたが、そのような実験を表立って反対しているメーカーや団体の存在には、恥ずかしながら気付いておりませんでした。(ちょっと、注意すれば分かることなのに・・・)

そこで、今日は、動物愛護管理法における次の条文をご紹介します。

<動物愛護管理法41条 動物を科学上の利用に供する場合の方法、事後措置等>
1.動物を教育、試験研究又は生物学的製剤の用その他の科学上の利用に供する場合には、科学上の利用の目的を達することができる範囲において、できる限り動物を供する方法に代わり得るものを利用すること、できる限りその利用に供される動物の数を少なくすること等により動物を適切に利用することに配慮するものとする。

2.動物を科学上の利用に供する場合には、その利用に必要な限度において、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によってしなければならない。

3.動物が科学上の利用に供された後において回復の見込みのない状態に陥っている場合には、その科学上の利用に供した者は、直ちに、できる限り苦痛を与えない方法によってその動物を処分しなければならない。


この条文の肝は何と言っても、実験動物に関する基本理念である「3Rの原則」が盛り込まれていることです。

「3Rの原則」とは、

代替法の活用(Replacement)
使用数の削減(Reduction)
苦痛の軽減(Refinement)


のことです。

つまり、できることなら「代替法」を活用すべき、それがかなわないのであれば、極力「使用数」を減らし、「苦痛」を軽減しなさい。ということです。

ただ、「苦痛の軽減」については、よるべき基準を定めることになっていますが、その他の「代替法」や「使用数削減」については、これらのことに配慮しなさいとなっているだけなので、本当の意味での強制力がこの条文にはありません。

動物愛護の観点と科学的観点との調和をどう図るか?
これは早急に対処すべき課題であることは間違いないでしょう。
この課題解決の糸口は、おそらく「代替法の確立」にあると思われます。また、「動物実験廃止」になると困る組織もあるでしょう。(もっとも困るのは、科学製剤の製造業者ではなく、動物の提供者でしょう)
したがって、そう簡単には、「動物実験廃止」とはならないでしょうが、私個人としては、やはり、早急な廃止を求めずにはいられません。(これは法律家としてではなく、一人の動物好きとしての意見です)

前記、Cafe Rose様に教えていただいた”化粧品の開発実験”関連のサイトを、こちらに貼っておきます。

No Against Animal Testing

バリューズ 動物実験反対