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今日も新聞の記事から。

無期3人、死刑2人、2人射殺事件で最高裁判事割れる。


これは、強盗殺人などの罪に問われた元暴力団組員の男の上告審における裁判官5人の結論が割れたというものです。

ちなみに、この男は一審、二審ともに無期懲役でした。

無期懲役だとした3人は、「一般市民を巻き込んでいないし、自ら警察に出頭して大筋で認めている。」から、無期懲役が相当だとしています。

死刑だとした2人は、「過去の判断基準と判例に照らすと死刑が相当である。」従って、死刑を回避するべきかどうかについて審理を尽くすためにも高裁へ差し戻すべきだとしています。

この判断の違いの肝となる部分は、「暴力団関係者同士(殺害された2人も暴力団の組員)の事件」ということで酌量されることがいいのか悪いのか?ということらしいです。

つまり、暴論的に言うと、「殺されたのは暴力団の組員なんだから、無期懲役でいいじゃん。」か、「殺された人が誰なのかは関係ない。問題なのは2人も殺していることだ。」なのかの違いということになるのでしょう。

よく耳にするのが、「殺害した人数が一人なら死刑にはならない。」って理屈。これは、判例でもほとんどそうなっていますね。
刑法には殺害した人数によって刑が軽重するなんてことは、どこにも記載されてないんですけどね。

殺された方やその遺族にしてみれば、その犯人が殺した人数なんてどうでもよくて、「殺された」っていう事実が大切なんですけどねえ。

来春から始まる「裁判員制度」。
判事ですら意見が割れてしまうような「死刑にすべきか?」という問題。
本当に我々が参加してしっかりとした判断ができるものなのでしょうか?
本当に心してかからないといけないことだけは間違いないようですね。