2018/10/11 8:42

インフルエンザワクチン「不足」の懸念
2018/10/10 共同通信

 インフルエンザの流行シーズンを前に、大阪府内の約3割の医療機関がワクチンの供給不足を訴えていることが9日、大阪府保険医協会のアンケートで明らかになった。「ワクチンの納入量が少ない」「入荷が困難で、注射できないことがある」。同協会には医療機関から懸念の声が寄せられている。

 同協会が今月1~5日、府内の医療機関に対してFAXでアンケートを実施。このうち4日までに寄せられた550件の回答を集計したところ、26・5%が「ワクチンの入荷めどが立たない」と回答。「入荷した」と答えた医療機関からも「入荷量が少ない」との指摘が相次いだ。

 インフルエンザは昨季、例年にない大流行となった。シーズン序盤には製造の遅れでワクチンが不足。協会によると、供給の遅れが流行拡大につながったと考える医療機関は多く、「流行期の11月下旬までに必要量を確保できるのか、焦りが強まっている」と協会は指摘。近く、ワクチンの生産量や流通実態の改善を求める要望書を厚生労働省に提出する。

 厚労省は「10月分のワクチンとして一昨年並みの1千万本を確保している」としている。