はしか抗体検査費用 港区が全額補助 23区初
東京新聞 2018年4月19日
港区は十八日、はしか(麻しん)の抗体検査の費用を全額補助すると発表した。二十三区初の試みで、百五十三万六千円を本年度予算に組み込んだ。
はしかは空気感染し感染力が強く、三九度以上の高熱が出たり肺炎、中耳炎を合併するなど重症化することもある病気。日本は世界保健機関(WHO)に独自のウイルス株を持たない排除国と認定されているが、国外で感染して持ち込まれるケースが多く、現在、台湾から沖縄県を訪れた旅行者がきっかけとみられる流行が問題となっている。
区は、ゼロ歳児の保護者または同居人である十九歳以上の区民に対し、通常七千〜八千円かかる抗体検査を全額助成するほか、検査で抗体価が低かった人に、麻しん風しん混合(MR)ワクチンか単独ワクチンの接種費用を助成。また、二度の定期接種を逃した二〜十八歳の区民に、通常一万二千円程度かかる任意接種の費用を全額助成する。
武井雅昭区長は「(区は)成田や羽田を利用する方が新幹線に乗り継ぐ通過点になる場所。まん延しないよう事前の予防策とした」と話した。 (原尚子)