抗微生物薬適正使用の手引き 第一版(2017年6月1日)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000166612.pdf
急性気管支炎の原因微生物は、ウイルスが 90%以上を占め、残りの 5%~10%は百日咳菌、マイコプラズマ、クラミドフィラ等であると指摘されているが、膿性喀痰や喀痰の色の変化では、細菌性であるかの判断はできないと指摘されている
感冒
・感冒に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する。
急性鼻副鼻腔炎
・成人では、軽症(※1)の急性鼻副鼻腔炎に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する。
・成人では、中等症又は重症(※1)の急性鼻副鼻腔炎に対してのみ、以下の抗菌薬投与を検討することを推奨する。
(成人における基本)
アモキシシリン水和物内服 5~7 日間
・学童期以降の小児では、急性鼻副鼻腔炎に対しては、遷延性又は重症の場合(※2)を除き、抗菌薬投与を行わないことを推奨する。
・学童期以降の小児の急性鼻副鼻腔炎に対して、遷延性又は重症の場合(※2)には、抗菌薬投与を検討することを推奨する。
(小児における基本)
アモキシシリン水和物内服 7~10 日間
急性咽頭炎
・迅速抗原検査又は培養検査で A 群β溶血性連鎖球菌(GAS)が検出されていない急性咽頭炎に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する。
・迅速抗原検査又は培養検査で GAS が検出された急性咽頭炎に対して抗菌薬を投与する場合には、以下の抗菌薬投与を検討することを推奨する。
(成人・小児における基本)
アモキシシリン水和物内服 10 日間
急性気管支炎(百日咳を除く)
・慢性呼吸器疾患等の基礎疾患や合併症のない成人の急性気管支炎(百日咳を除く)に対しては、抗菌薬投与を行わないことを推奨する。
急性下痢症
・急性下痢症に対しては、まずは水分摂取を励行した上で、基本的には対症療法のみ行うことを推奨する。