内科・外科・小児科 安曇野市 穂高ハートクリニックのスタッフブログ
インフルエンザワクチン、「値上げ」と「品不足」でダブルパンチ
10/14 01:18 FNN
今シーズンは、改良にともなうコスト上昇で、インフルエンザワクチンが値上がりしていて、医療機関などからは、ワクチン接種を控えることによる、感染拡大を危惧する声が上がっている。こうした中、インフルエンザワクチンが不足するかもしれないという、新たな懸念も出てきた。
診察室で、おなじみの光景が繰り広げられる季節がやって来た。
13日からインフルエンザのワクチン接種を開始した、東京・江東区の子どもクリニック。
しかし、今シーズンは、思わぬダブルパンチに見舞われていた。
1つ目の痛手は、ワクチンの値上げ。
なおやこどもクリニックの坂口直哉院長は、「各医療機関、おそらく1回につき500円とか、あるいは1,000円ぐらい、値段が上がっているところが多いと思います」と語った。
この病院のワクチン接種の料金は、1回目は4,000円、2回目は3,000円。
これまで、インフルエンザワクチンには、A型とB型、あわせて3種類のウイルス株が含まれていた。
しかし、厚生労働省は、ワクチンの効果を高めるため、今シーズンから4種類のウイルス株を含むことを決め、これが、値上がりの要因となった。
一部の製薬会社などは、厚労省に対し、「価格は1.5倍ほどになる」と伝えたという。
院長は、値上がりの理由の説明に追われていた。
坂口院長は、「より守備範囲が増えたということですね。ですけれども、残念ながらコストが上がってしまって、値段が上がっちゃったということなんで、申し訳ございませんが」と説明し、母親は、「しかたないですね」と話した。
健康保険が適用されないため、家計への負担と直結するインフルエンザワクチンの値上げ。
そして、2つ目の痛手が、ワクチン不足。
この病院では、例年、100本ほどのワクチンを常備しているというが、13日の在庫は、わずか40本。
例年の4割程度しかなかった。
このワクチン不足のきっかけとなったのが、国内のワクチンメーカー4社の中の1つ、熊本市の化血研。
今シーズンは、1,700万人分のワクチン製造を担っていたが、現在、ワクチンの出荷ができず、めども立っていない状況だという。
化血研が製造した血液製剤が、国が承認した製造方法とは異なる方法で作られていたことが、2015年6月に明らかになり、インフルエンザワクチンについても、同じような問題がないかを確認するよう求められたため。
この病院では、毎年、化血研からワクチンを取り寄せていたため、急きょ、ほかのメーカーから仕入れる事態となった。
坂口院長は、「他社さんのものを使うってことは、ほかの医療機関が使う予定になっていたワクチンを、お借りするような形にもなるわけですね。必要な本数だけ、少量取ってやっています」と語った。
化血研は、ほか3社のメーカーなどに協力を依頼し、ワクチン不足が起きないように対応するとしている。
インフルエンザの流行を抑えるためのワクチンであるにもかかわらず、「値上げ」と「品不足」に陥っている現状。
坂口院長は、「一番懸念されるのは、そのことによって、打ち控えが起こるということで、接種率が減って、そして、インフルエンザが大流行してしまうというようなことが起こると」と語った。
=====コメント=====
穂高ハートクリニックでは、インフルエンザワクチン予防接種を行っています。報道の通り、化血研のワクチンは当院でも入荷のめどが立っておりません。当院では、阪大ビケン、デンカ等、他社のワクチンも取り扱っておりますので、現時点ではまだ予約可能です。
インフルエンザワクチン接種希望者は、お早めにご連絡くださるよう、お願い申し上げます。
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