ノバルティスに業務停止命令へ 厚労省、副作用未報告で
製薬大手ノバルティスファーマが薬の重い副作用約3千例を国に報告していなかった問題で、厚生労働省は、医薬品医療機器法(旧薬事法)に基づき、同社に業務停止命令を出す方針を固めた。停止期間は15日程度になるとみられる。近く同社に通知し、弁明を聞いたうえで正式な処分を出す。
昨年末に同社が発表した社内調査結果によると、白血病治療薬の「タシグナ」「グリベック」や抗がん剤など26品目3264症例が未報告だった。営業社員らは副作用を把握しながら国に報告する安全管理部門に伝えていなかったという。重い副作用は15~30日以内の報告が義務づけられている。
昨夏には、16例の副作用が未報告だったことから厚労省に業務改善命令を受け、同社は業務改善計画書を提出。そのほかにも大量の未報告の副作用があることが発覚し、昨年末まで社内調査を進めていた。