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長野県初、諏訪赤十字病院が時間外診療費を徴収、4月から 
毎日新聞社 2015年2月6日(金) 配信

諏訪赤十字病院:時間外診療費を徴収 4月から県内初 /長野

 諏訪赤十字病院(諏訪市湖岸通り5)は4月1日以降、時間外に救命救急センターを受診した患者から、保険診療分の他に国が認める「時間外選定療養費」を徴収すると発表した。患者負担額は4050円(税込み)。徴収対象は平日午後5時~翌日午前8時半、土・日曜と祝日は終日としている。同療養費の徴収は県内では初めて。病院は「診療制限が目的でなく、診療の適正化、救命救急センターの本来の役割を果たすため」としている。

 病院によると、2000年9月以降、平日時間内に他院からの紹介状を持たない患者から「選定療養費」2500円(税別)を徴収しているが、時間外や休日の救命救急センター受診者からは徴収していない。時間外・休日受診者が増加傾向にあり、16歳未満の受診も増えている。また、利用者の約6割が入院につながらない軽症患者で、重症者の診療に集中するための策でもある。大和眞史院長は「入院が必要と思われる症状を目安とし、休日、夜間診療の充実とスタッフの負担軽減を図る」と話した。

 4050円の内訳は、選定療養費2500円の割り増し分(1・5倍)と消費税。入院した場合や、他医療機関からの紹介状持参者、3カ月未満の乳児患者などは対象外。諏訪地方の3医師会でもおおむね了解を得られた、という。徴収方針を院内やホームページにも掲載している。【宮坂一則】