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2011/03/24 23:19 | 印刷

ヒブなど2ワクチン、4月1日に接種再開へ- 厚労省
( 2011年03月24日 22:06 キャリアブレイン )


 インフルエンザ菌b型(ヒブ=Hib)ワクチンや小児用肺炎球菌ワクチンなどの同時接種後の死亡が相次いで報告された問題で、ワクチン接種と死亡との因果関係を評価する厚生労働省の専門家会議は3月24日、「いずれも明確な因果関係は認められない」との意見をまとめた。これを受け、厚労省は4日から見合わせていた両ワクチンの接種について、4月1日からの再開に向け、必要な注意喚起の検討や接種の実施主体である自治体との調整を進める。

 ただし、ワクチン接種後の死亡7例のうち3例で先天的な心疾患があったことを踏まえ、重篤な基礎疾患がある人に接種する場合には、基礎疾患の状態を慎重に確認するよう呼び掛けるべきだとの認識で一致した。

 会議ではまず、接種後の死亡7例について厚労省の担当者が説明した。それによると、死亡したのは0-2歳の乳幼児。解剖などの結果、接種と死亡との因果関係が認められた例はなく、急性感染症による死亡や乳幼児突然死症候群(SIDS)などの可能性が指摘された。

 また、死亡例の報告頻度は、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン共に10万接種当たり0.1-0.2。一方、諸外国での報告頻度はヒブワクチンが0.02-1、小児用肺炎球菌ワクチンが0.1-1程度で、大きな違いはなかった。
 こうしたデータを踏まえ、同会議では「国内でのワクチン接種の安全性に特段の問題があるとは考えにくい」と結論付けた。

 同時接種については、国内外からデータを収集したところ、単独接種に比べて重篤な副反応が多いとの報告はなく、「特に安全性上の懸念は認められない」と判断した。

 また同会議では、一部のヒブワクチンの添付溶剤のシリンジ内で異物が見つかった問題について、死亡との関連はないと判断した。製造販売業者のサノフィパスツールと販売業者の第一三共は11日から、異物混入があったシリンジと同一工程で製造された製品も含め、自主回収を進めているが、一連の死亡例のうち3例で、回収対象のロットのヒブワクチンが使用されていた。

 サノフィパスツールは同会議に、▽異物の原因となった素材メーカーの試験結果から危惧される健康被害は、「痛みを伴うか伴わない局所刺激」である▽回収対象ロットが使用された死亡例については、製品への異物混入など異常がない上で接種したことを医師から確認している―と報告した。

( 2011年03月24日 22:06 キャリアブレイン )

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