東京都内の8病院に診察を断られた妊婦(36)が脳内出血で死亡した問題について、妊婦のご冥福をお祈りし、ご家族の方々にお悔やみを申し上げます。
医療現場において、救急隊や、警察・軍隊、パイロットのように交代勤務ができれば、医師の過重労働・受け入れ困難も減らせると考えます。
救急隊:24時間勤務後、2日休み。(3日間で24時間勤務、1日8時間勤務相当)
イギリスの軍隊:作戦前に十分な睡眠の義務。
パイロット:勤務前のアルコール摂取の制限など
国民の生命を守る仕事の前には、十分な休息と体調管理の義務が生じていますが、多くの医師には、救急患者や受け持ち患者の診察などで、十分な休息をとれずに、勤務を続けなければならないことがあります。
しかしながら、多くの病院では、交替勤務制を確立するための十分な人員がありません。
また、医療スタッフを確保できたとしても、現在の多くの病院では、赤字のため人件費を確保できません。(ましてや、個人診療所では・・・・夜間の人員確保など不可能です。)
医療のコスト、アクセス、クオリティの3つを満足させることが目標ですが、現状ではどれか2つまでしか望めないジレンマがあります。
ローコスト、アクセスの良さを望むと、クオリティはさがる。
ローコスト、質の高さを望むと、アクセスが制限される。
質の高い医療を、いつでも気軽に受診出来るようにするには、財源がない。
自由診療を導入すると、国民皆保険が崩壊する。
日本では「安い、早い、うまい」医療は、確立できないのでしょうか?
医師が一人いなくなることで、体制が維持できずに崩壊していくような医療システムではいけないと思います。(個人診療所では、何かあったときには・・・・・閉院です。)
高度医療先進国、長寿国である日本で、医療格差が拡大していることは、不幸なことです。
経済危機には、公的資金を投入し緊急対策が講じられますが、医療崩壊危機にも恒久的な必要かつ十分な公的資金を注入すべきではないかと考えます。
都知事と厚労省大臣がお互いの国・都の批判を行っていますが、全国の地方の現場にも目を向けて、リーダーシップを発揮し、トップダンで思い切った予算を使って医療改革をしてもらいたいものです。
(そういえば、教育改革を行う方々は、その子息を公立学校には入学させない?って、聞いたこともありますが・・・・・医療改革を行う人達は、一般病院にはかからないのかな~?・・・・・)
システムとして、コスト、アクセス、クオリティの3つを満足させる夜間・休日救急救命の制度が、日本で確立されることが望まれます。
(いっそのこと、大手24時間コンビニ・ストア・チェーンのような医療システムが出来ればいいのかな~?
そうなると個人診療所などは弱小小売店・・・・・、総合病院は百貨店・・・・・、大学病院は高級ブランドショップモール?)
まず、我々に出来ることは、健康で過ごす時間を増やすために、生活習慣病(肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病)、メタボリックシンドロームの予防、治療(食事療法、運動療法、薬物療法)を、早期に根気よく継続して行っていくようにしましょう。