2008/09/04 0:07

 日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中ですが、そのうち心臓病と脳卒中は、動脈硬化が要因となる病気です。メタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の一歩手前の段階でも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なることによって、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気を急速に招きます。

 メタボリックシンドロームによって引き起こされる病気の発症の危険性は、危険因子の数と大きくかかわっており、危険因子の数が多くなるほど危険度は高まります。例えば心臓病の場合、危険因子がない人の危険度を1とすると、危険因子を1つもっている場合は5.1倍、2つもっている場合は5.8倍、3~4個もっている場合では危険度は急激に上昇し、なんと35.8倍にもなります。

動脈硬化による疾患・病気について紹介していこうと思います。
動脈の閉塞によるものと、破裂による出血があります。
頭 :脳梗塞、脳出血、脳卒中
心臓:心筋梗塞、狭心症、虚血性心疾患
腎臓:腎梗塞、糖尿病性腎不全
四肢:閉塞性動脈硬化症、急性四肢虚血、急性動脈閉塞
大動脈:胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤、腹部大動脈瘤
   急性大動脈解離
など、動脈硬化による疾患は、いったん症状が出現すると急激に悪化したり、生命の危機になることがあります。

循環器病情報サービス 国立循環器病センター


 現在、無症状であっても、生活習慣病(高血圧症、高脂血症、高コレステロール血症、高尿酸血症、糖尿病)、メタボリックシンドローム、メタボ検診で予備軍と診断された場合は、早め早めに予防していきましょう。

10年後、20年後の生活に響いてくると考えられます。