今日は、金曜日です。
「いい」かげんのコーナーです。
●認知行動療法と薬物療法 2
このスピーチ・フライトになってしまった人を治療する場合、
認知行動療法では、まさに人前で話しをさせることで治療します。
もちろん、恐怖に怯える患者を、
最初から無理矢理人前に引っぱり出すわけではありません。
まず、どんな場面で恐怖を感じるかを、細かくレベル分けします。
次に、一番恐怖度の低いレベルの場面から、
そこで話をしている様子を頭のなかでイメージするイメージ・トレーニングに入ります。
そうして少しずつ、恐怖感を克服していくのです。
イメージ・トレーニングが一番恐怖度の高いレベルまでうまく行ったら、
実際の場面で同じようにして恐怖感を克服していきます。
行動面だけではなく、「人前で話すことに対する恐怖は、非合理的で無意味なものだ」
と自分自身を納得させるように、思考を働かせます。
前頭前野の首尾一貫した思考によって、大脳辺縁系の判断を再評価させるのです。
こうした方法を一歩ずつ着実に進めていけば、短期間で恐怖感を克服できるようになる、
というわけです。
(つづく)
*参考文献
「サイストリー」 by 立花裕希
http://iyashi.find21.net/psystory/
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