今日は、火曜日です。
「経営ノート」のコーナーです。

テーマ:「政府支援」の忘れ物

◆「政府支援による企業支援」が再生支援ばかりでなく、
海外インフラ事業の受注、M&A、民間ベンチャー・キャピタルへの資金、
人材など支援が広がっている。



これは不良債権問題に取り組んだ産業再生機構の成功に起因している。
実働2年でダイエー、カネボウの懸案を解決し、発足から4年で解散。
最終的には300億円の利益余剰金を計上した。

しかし昨今の「政府支援」には、このときのような、
当事者としての自覚と、懸案解決までのスピード感が欠落している。

◆8月2日に産業革新機構の支援が決まっているルネサスエレクトロニクス。

9期連続の赤字が有力視されているが、
昨年12月に再建策がまとまったにもかかわらず、
先導役となるべき筆頭株主が不在のまま、8か月が経過している。

◆東京電力も実質国有化から1年が経過しているが、
懸案処理に手間取って、経営陣が力を尽くしているように見えない。

政府支援による支援のお墨付きが「その場しのぎ」なら、
負担のツケは国民に回される。
「政府支援」にはタイムリミットが不可欠。

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【私見】

わたしたち中小企業は、経営に行き詰っても、政府は支援してくれません。

公共性があるから、あるいは規模が大きく地域経済に影響があるからの理由で、
特定の民間企業にのみ、優遇の政府支援があるのは、不公平感をぬぐえません。

またそういう懸案に限って、事態はゆっくりと進み、
場合によっては取り返しがつかなくなり、その負担は国民へと、
という縮図は、何度も経験してきたはずです。

ひとつの成功事例を大きく宣伝し、大義名分として掲げて、
支援するくらいなら、国有化、あるいは解体作業を進めるべきではないでしょうか。

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