今日は、火曜日です。
「経営ノート」のコーナーです。
テーマ:シェールガスが崩す均衡
◆米国からシェールガスの輸入が2017年に始まる。
中電と大阪ガスがLNG加工して持ち込む。
割安感が注目されがちだが、ビジネスの構図が変わる可能性がある。
◆画期的な特徴:
LNGには「仕向け地条項」という需要変動に関係なく、
契約量を買い取らなくてはならない縛りがあるが、
今回の契約には、それがない。
そのため第三者にも転売可能で、
市場の状況に応じたトレードも可能。
これは燃料・原料の買い手から、LNG生産・販売まで手掛ける、
総合エネルギー会社への転換を意味している。
◆もうひとつは巨額の資金と経験が必要な業界なので、
高い参入障壁があり、閉鎖的な業界のため、
特定の商社が仕切ってきたが、この仕組みで商社外しが可能。
いままでの業界の均衡を崩す。
そして新規参入もある。
あたらしい商社や、プラント建設業者の参入も始まる。
◆原発事故で電力会社の制度疲労が露呈された。
この米国発の変化が追い打ちをかけ、
従来の秩序に安住できない。
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【私見】
未来予想本を何冊か読んできましたが、
これからの社会は、供給不安定、かつコストのかかる再生可能エネルギーでなく、
シェールガスが主流になるであろうと書かれていました。
そしてエネルギー、食糧、水の覇者が世界の覇者になるとも記されています。
読めばなるほど納得な内容です。
それがそろそろ現実になりつつあるなと感じた記事です。
特に米国は、その「世界の覇者」の地位を維持するため、
さまざまな仕掛けを提示してくるでしょう。
そのことで、旧態依然として制度疲労を起こした業界が、
淘汰されるのは、それはそれでいいことだと思います。
また他面で気をつけてみなければならないこともあります。
人間の生活にとって必要なエネルギー。
そして人間だけでなく、地球環境にも影響を及ぼすエネルギー。
それは将来の人たちまで影響が出てきます。
それが投資や投機対象だけのマネーゲームの材料にならないことを、
切に願うということです。
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