今日は、火曜日です。
「経営ノート」のコーナーです。

テーマ:サンテックが映す消耗戦

◆中国の太陽電池大手サンテックパワーが実質経営破たん。
創業10年で世界頂点からの暗転。

シェアの低迷までの時間は、DRAM15年、液晶パネル10年。
太陽電池は5年、2005年5割のシェアの日本は、いまはない。
2011年には、上位5社中4社が中国企業に変わった。

◆東大知的資産研究講座の小川研究員は、日本企業の技術に、
新興国が追いつく速度が1980年の何倍にも上がったという。

理由:
①デジタル化の進展で、必要部品を積木細工のように、
日本と同じ水準のものが作れるようになったこと。

②設備投資の減価償却負担を軽減する新興国政府の支援策が、
企業の大規模投資を促し、コスト競争力で日本を上回った。

◆太陽電池市場から日本や欧米企業を駆逐しシェアを握り、
主役交代した中国勢でさえ恩恵を享受できていない。
シェア上位のいずれの中国企業も業績悪化にあえぐ。

原因:
増やしすぎた生産能力。
欧米ではここ数年で価格が半分以下になった。

日本では割高な買取の普及促進策が始まったが、
2013年以上は買取価格が引き下げられ、採算が合うかわからない。

◆勝者なき消耗戦の次の主役は誰か。
中国の次も中国との見方が有力。

中国各地の経済計画や雇用創出に密につながるので、
中国政府の経営への関与が強まるだろう。

日本は、ますます経営のスピードを上げることが不可避になる。

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【私見】

商品開発、製造の市場は、グローバル化の波で、
ますます競争が激化、スピード化が進んでいることが、
この記事からわかります。

経営とは、市場での覇権争いだというのも原則だ、とはわかります。
ただ、この勝者のない戦いを続けることで、
人間的な疲弊ばかりで、徒労の終わってしまうことが多いような気がします。

単に徒労で終わり、方向転換できるならまだしも、
行くとこまで行く競争が本来の経営なのかと、
ふと、考えさせられました・・・

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