今日は、金曜日です。
「いい」かげんのコーナーです。
●脳科学から見た抑圧と葛藤の仕組み 1
私たちのように、大脳新皮質の発達により、
高度な情報処理能力を獲得した人間の場合、
大脳辺縁系の情動発生処理は、
ときに非常にやっかいな状態を引き起こします。
前にお話ししたように、危機的状況のときには、
前頭前野(=意識)は活性を極度に落とされるため、
ほぼ無意識状態になります。
したがって、記憶も定かではありません。
それを無理に思い出そうとすると、
大脳辺縁系にある断片的な記憶を使わなくてはならないため、
その記憶と結びついた情動も同時によみがえってしまうのです。
そうなると、前頭前野(=意識)は、
ふたたびつらく苦しい体験をしなくてはならなくなります。
(つづく)
*参考文献
「サイストリー」 by 立花裕希
http://yukitachi.cool.ne.jp/psystory/
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