今日は、水曜日です。
「本」当におすすめの、コーナーです。
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中国の上海に行くと、あちこちで「味千ラーメン」という看板を
みかけます。日本では見たことないだけに、中国人が経営する、
日本風ラーメン屋かと思いましたが、中国の友人に聴くと、そう
ではないということで、その経営者はどんな人だろうという、漠
然とした感心は持っていました。
そんな折、新聞広告でこの本を見つけて、即買いました。
まず驚いたのは、熊本にあるラーメン店で、社長は1968年生
まれで40歳そこそこ。中国だけで、450店舗、世界では60
0店舗もあるということ。知ったら知ったで、サプライズばかり
でした。
しかしすべてを統轄する重光産業自体は、売上は15~16億円
の会社。海外事業の売上は3億円くらいというのです。一方で、
味千中国ホールディングは、230億円の売上なのです。
これはどういうことかというと、のれん分けした店やFC店から、
フランチャイズ料など多額のロイヤリティーをとることなく、店
主に利益を与えるという方針なのです。
なんとつい数年前まで、フランチャイズ料は、月5000円のみ
だったとのこと。利益は惜しみなくパートナーにと、いう方針だ
そうなのです。
また、その底辺にある精神は、「守るべき味はしっかりと守り、
委ねるべきところは委ねる」ということ、そして「感謝」と「奉
仕」の精神だそうです。それが世界に広がる根本要因であったの
は、明白な事実だと思います。
そんな「味千ラーメン」も、創業者である先代社長の事業の失敗
から立ち上がり、「千味湯」「千味油」と現在のベースのダシと
調味料を開発し、台湾に進出して失敗し、香港、深せんと成功を
おさめ、上海に進出して、いまでは冒頭に書いたように世界で6
00店舗なのです。
「味千ラーメン」の成功と失敗の中には、大きなヒントが、たく
さん隠されている本です。これから中国でビジネスを始めたいと
いう方には、おすすめです。
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