今日は、水曜日です。
「本」当におすすめの、コーナーです。



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10年前、なぜかホッファーの本の一説を、自分のノートの書き
記していました。なにを観て、どういういきさつで記したのか、
いまとなっては不明ですが、それを読みなおして、ホッファーに
ついての著作を調べました。

ホッファーについては、どの解説でも「沖仲士の哲学者」と呼ば
れていますが、そもそも「沖仲士」とは何か知らないので、調べ
てみました。

沖仲仕(おきなかし)は、狭義には船から陸への荷揚げ荷下ろし
を、広義には陸から船への積み込みを含む荷役を行う港湾労働者
の旧称。ということでした。

しかしホッファーが沖仲士となったのは、40歳からで、それま
では波乱にとんだ人生を送っているのです。5歳のとき、母に抱
かれたまま階段から転落し、失明をし、その母親は2年後に死に
ました。

15歳で幸いにも失明は回復するものの、父親が死に、放浪人生
が始まります。

この著書は、その放浪生活から40歳くらいまでの自伝をつづっ
たもの。旅道中で出逢う、奇異な人々との物語ともいえます。

しかし、ホッファーは単にかれらの描写をするだけでなく、かれ
らの背景にある精神状態を、比喩などを使いながら描写していく
のです。

ちょうどそのころはアメリカは、大きな変革の時代であり、戦争
や大恐慌を背景に、社会では「ミスフィッツ」つまり「不適合者」
を多数輩出する社会となっていたのです。

しかし、その社会における不適合者たちが、実はその変革の社会
を先達者として向き合い、荒波を超えてきたのだということが、
ホッファーの文章から読み取ることができるのです。

大きな変革の時代は、先達者は理解されることなく、社会の不適
合者となってしまいます。しかし、のちになって理解され、評価
されることが多いようです。

そうはいっても、この日本には、社会学者、政治学者、評論家な
どなど、多くの支持者が多いのも、ある意味豊かな国ということ
かもしれません。


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