今日は、水曜日です。
「本」当におすすめの、コーナーです。
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成果主義や、最近の自己責任という、人間関係が希薄で、結果だけ
を重んじる社会を生き延びるための、新しい処世術が、「悪いのは
私じゃない」という症候群になっているという話しです。
もちろんその処世術と言っても、それを貫いた結果、すばらしい人
生があるわけでなく、得をする人はだれもいないという結論なので
すが。
精神科の香山さんの診察室の中には、常軌を逸したツワモノたちが、
いろいろと来院するようです。各章に登場する患者の方々の様子を
読むと、香山さん自身が、世の不条理を感じてしまうのではないか
と、とても心配になります。
そのなかで、最近の傾向として、「悪いのは私じゃない症候群」の
方が増えているというのです。これは、子どもの「いじめられない
ために、いじめる側に廻る」といったことや、「勉強しろというか
ら、勉強をやる気なくした」という、他責や他罰的な発想を、社会
人であるオトナが行っているのです。
精神的に、成長が遅れてるともいえますが、個人尊重を優先しすぎ、
また物質的に飽和状態になった社会だからこそ、恵まれすぎた社会
のゆがみのような気がします。
そのうえ、かつて向こう三軒両隣とか、町内会とか、国とか頼れる
ものが崩壊し、信頼できるものではなくなり、また個人主義ゆえ、
家族の絆まで揺るいでしまった社会の結果、ともいえるのではない
かと思います。
最近は、香山さんは、勝間さんとの論争でよくマスコミに出てきま
すが、たしかに勝間さんの上昇思考、プラス思考は、自分が五体満
足で、心身ともの健康であってこそ成り立つ理屈であって、そのな
かの何か1つでも、欠けてしまえば、苦しいだけのレースになり、
自ら社会の脱落者となってしまうような気がします。
まずは、「自己責任」という他者を批判する見地でなく、他者と比
較して、あるいは相手をおもんぱかってという、過去の日本的情緒
ではなく、自分の人生は、自分で向き合うという姿勢を持てば、悪
者探しに、躍起になっている場合ではないと気がつくはずです。
そして何を隠そう、自分のことは、一生懸命やっているか、さぼっ
ているか、実は、自分が一番わかっていたりするものです。
それに、ときには、さぼって歩いてたっていいのです。
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