今日は、水曜日です。
「本」当におすすめの、コーナーです。




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「何のために働くのか？」と疑問を持つ方に、是非おすすめしたい
本です。そして、とてもためになる本でした。

著者の西村さんは、多摩美術大学でデザインの教育もしているので
すが、そこでは制作ノウハウを教えるのではなく、「プレデザイン」
と称して、デザインという仕事と自分の関係について教えているの
です。

本人も片書きにあるように、まさに「働き方研究家」であるので、
仕事に対する態度、姿勢について書かれた、とてもいい本でした。


仕事というものは、表面に見えている「島」のようなもので、その
水面下には、「技術・知識」が支えていて、その「技術・知識」を
支えているのが、「考え方・価値観」で、そのまた「考え方・価値
観」を支えているものが、「あり方・存在」である。その「あり方」
とは生に対する態度や姿勢で、そこに自分の「存在」が姿を現す。

「存在」という意味で、たとえば心が満たされる時を考えると、そ
れは自分の存在が認められる時と書いています。それは、ほんとに
その通りでしょう。

そしてクリエイティビティ（創造性）とは、仕事の内容より、むし
ろやり方や、それに対する姿勢。ひいてはあり方に関するものと定
義づけています。

また、ロスアンジェルスのある小さな宿を経営する、パッツィーさ
んにインタービューしたなかで、いい話しもあります。それは、目
標よりプロセス（過程）を重要視して、歩きながら行く先を決めて
行くようなスタイルということ。まさに「あり方・存在」のスタイ
ルです。

もう一つおもしろい考え方は、コミュニケーションの概念でした。
コミュニケーションは、一般的に「自分」と「他人」のことを差し
ますが、それと同時に、「自分」と「自分自身」もあるだろうとい
うことです。

つまり、「自分自身」⇔「自分」⇔「他者」という事で、実は「自
分」が、社会とのバランスをとっているのだということです。この
概念によって、なにかコミュニケーションに対して、ブレイクスル
ーするものを感じました。

人との接し方に、変な力を入れることなく、「自分自身」を大切に
しながら、「他者」も大切にする方法が描けそうです。


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