今日は、水曜日です。
「本」当のおすすめのコーナーです。





この本の話は、もともと木下 晴弘さんの著書「涙の数だけ大きく
なれる!」で紹介されていたので知りました。

2年間放置しても腐らない、世界にたった1つの「奇跡のリンゴ」
の話です。このリンゴは水気が抜けて枯れていき、最後は干し菓
子のようになり、甘い香りが残っているのです。

NHK「プロフェッショナル」いうテレビ番組で紹介され、評判を
呼び、インターネットで売り出すと数分で売り切れになります。東
京の白金台の人気フランス店では、「木村さんのリンゴのスープ」
というメニューもあります。

読む時間のない人のため、簡単にあらすじを紹介します。

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青森県の木村秋則さんは、農薬や化学肥料を使わない、リンゴ栽培
を決心した。農薬で奥さんの肌はただれて、1週間くらい動けなく
なるからだ。本屋で自然農法の本を手に入れ、何度も読んだ。

その日から、8年にわたる苦闘の日々が始まった。まずその年、秋
になるとおびただしい害虫が発生し、リンゴは実らなかった。翌年
も、その翌年も。

農薬の代わりになるものを探し、あらゆるものを散布したが、徒労
に終わった。来る日も来る日も害虫駆除をしたが、木村さんの畑だ
けが荒涼としていた。そして6年目には、肝心の木が枯れ始めた。

3人の子どもを養っていくため、夜はキャバレーの呼び込みまでし
た。近所の人たちからは村八分にあった。

6年目の夏、木村さんは自殺を決意した。そして夜遅くロープを持
ち、山に向かった。ちょうどいい木を見つけ、枝にロープをかけよ
うとしたとき、ロープが飛んで行ってしまった。そのロープを拾お
うとしたとき、1本のドングリの木を見つけた。

そのとき木村さんは、ハッと思った。なぜ自然のドングリは農薬も
化学肥料も必要ないのか。あわてて土を掘ってみて、その謎が解け、
いままでやってきたことの大きな間違いに気がついた。

自然は雑草も害虫も、あらゆる生命が複雑に絡んだ生態系だったの
だ。つまり病害虫がリンゴの木を弱らせたのではなく、リンゴの木
が弱っていたのだ。この土を再現しよう。

最後の挑戦を決意し、自殺を思いとどまり、もう1年自然農法を続
けさせてほしいと、奥さんに頼んだ。

木村さんは農法の見直しをした。雑草は伸ばし放題にし、畑の土を
踏み固めてしまうスプレー車を使わないことにした。農薬の代わり
の酢を、すべて手散布でまいた。しかし、その時は実がならなかっ
た。

翌年のある日、友人が大あわてで飛び込んできた。畑に飛び出した
木村さんは、目の前の光景に驚いた。8年目にして、リンゴの真っ
白な花が、畑一面に埋め尽くしてした。

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感動を味わいたい方、是非、読んでみてください。


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