今日は、水曜日です。
「本」当におすすめのコーナーです。






今回の「100年に1度の金融危機」といわれて、とても経済につ
いて興味持って望んでいます。歴史的にみても、こんな経験はそう
そうできないので、単に悲観論や不安になっているのではなく、学
べるいい機会にしようと思っているのです。

そこで、この本を読んでみました。この朝倉さんは、船井幸雄氏を
して、著書のなかで、「経済の超プロ・K氏」として紹介されてい
るくらいなので、とても興味がありました。

率直なところ、分析は筋が通っていて、一貫性があるのですが、同
じような内容のことが何度も出てきて、読んでいてデジャブのよう
な気分になりました。

タイムリーに出版を合わせるため、緊急出版だったのでしょう。も
うすこし体系化されていれば、わかりやすかったと思います。

この手の本は、いかに経済予測や相場予測が当たったかはずれたか
が、ピックアップされがちです。しかし、最終章は、この手の本に
なかなかない、人間性について言及しているところがグッドです。

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CDS5400兆円の問題

GDPの4倍近い金融資産が世界中を乱舞している。これは従来の
経済学の範疇にない。デリバティブの想定元本は、6京円を超える
といわれる。

今回は、そのうち想定原本300兆円の、サブプライムローンを含
んだCDO(債務担保証券)の大幅な値下がりが大問題となった。

時間の問題で想定原本5400兆円のCDS(クレジット・デフォ
ルト・スワップ)が崩壊の危機になる。サブプライムローンの損失
など、CDSにくらべればかわいいもの。

いまの大騒ぎは、実体がわからないから。自分ではわからないけれ
ど、扱っている人間は天才的にみえる。そこに巨大金融機関がかか
わるので、潤沢な資金がある。

それをいいことに最大限のレバレッジをかけ、証券化という技術を
駆使し、気がつけば世界全体で6京円になっていた。


●どう対処すべきか

混乱の時代にどう生きたらいいのか。資本主義システム自体が崩壊
し、激しい混乱に見舞われる。問題はこの認識度の差。

個々の生き方、人間そのものが問われる局面。お金すら役に立たな
くなれば、人間としての「信頼」に頼るしかない。ほんとうの自分
の財産(家族、恋人、コミュニティー)が一番大事なものになる。

最後は、その人の持つ人間力や人間性が問われることになる。

精神面では、「ピンチはチャンス」、いい転機がきたと思い、居直
ってみること。すべては必然的に起きていて、来るべき試練は自分
を成長させるためのもの。

混乱がチャンスを与えてくれて、自分の可能性を引き出し、好きな
ことをやることを許してくれる環境が来たと考えればいいのです。

幸せということを考えると、これからの混乱で、お金という観点か
ら考えると難しい。自分にとって本当の幸せとは何かを考えてみる
こと。明治維新以来の大きな変化。新しい時代を作ろうと気概をも
った人が、英雄になれるチャンス。

必要なのは志。「私」や「我」が先行しては大成できない。「公」
が大事。いま「有意の人」が求められている。


●「助け合い、共生を目指す人」

自分一人だけで生き残ろうなど思わないで、「みんなと手を繋がな
ければ生きられない」という意識が大事。生き方の哲学が重要にな
る。これからは「他者を追い落とし、奪い取って生き抜く人」と
「助け合い、共生を目指す人」に分かれる。

共生を目指す人になってほしい。そのほうが精神的には格段に楽。
助け合いの精神も大切。「有意の人」とは「自分やお金のことも大
事だが、それとともに世の中のルールや人間の正しいあり方などを
知り、正しく考え、正しく生きよう」とする人のこと。

資本主義が崩壊すれば、新しい全体的な考え方の変化が必要。事実
をしっかりと認識し、その結果、起きてくる状況を見据え、いち早
く「有意の人」に転換することが必要。


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