所長ブログ
2015/01/05

今月のことば

「心に響く小さな5つの物語」より

以下は『致知』2002年9月号で向野幾世さんが紹介した詩です。
作者は山田康文くん。生まれた時から全身が不自由、口も利けない。
通称やっちゃん。そのやっちゃんを養護学校の先生であった向野さんが抱きしめ、彼の言葉を全身で聞く。向野さんが言う言葉がやっちゃんの言いたいことばだったらやっちゃんがウィンクでイエスのサイン。ノーの時は舌を出す。
気の遠くなるような作業を経て、この詩は生まれた。そしてその二か月後、少年は亡くなった。自分を生み育ててくれた母親に報いたい。その思いがこの少年の、人生のテーマだったといえる。
短い生涯ながら少年は、見事にそのテーマを生ききり、それを一遍の詩に結晶させて逝った。

山田康文「かあさん」

「ごめんなさいね おかあさん
ごめんなさいね おかあさん

ぼくが生まれて ごめんなさい
ぼくを背負う かあさんの
細いうなじに ぼくはいう

ぼくさえ 生まれなかったら
かあさんの しらがもなかったろうね
大きくなった このぼくを
背負って歩く 悲しさも
『かたわな子だね』とふりかえる
つめたい視線に 泣くことも

ぼくさえ 生まれなかったら

ありがとう おかあさん
ありがとう おかあさん

おかあさんが いるかぎり
ぼくは生きていくのです。
脳性マヒを 生きていく

やさしさこそが 大切で
悲しさこそが 美しい

そんな 人の生き方を
教えてくれた おかあさん
おかあさん
あなたがそこに いるかぎり」

2014/04/08

今月のことば

3月22日、出崎未那子先生の結婚披露宴が駒ヶ根高原リゾートリンクスで行われた。
その時の祝辞の中で披露しようとして準備したのだが、披露宴の流れの中で読まずにいた詩です。
地元在住で伊那谷の老子と言われている加島祥造さんの「受いれる」という詩集の中の一遍です。
新郎新婦は高校時代同級生で、大勢の友達が集まりほのぼのとしたアットホームな披露宴でした。
そんな2人に送ります。

「人は、生まれると
光を
空気を
大地を
受けいれた

求めず
ひたすら
受けいれた
そして
母の愛を受いれ
やすらいでいた

自然はあなたを生み
生かしていく
あなたは
はじめ
自然のくれるエナジーを
受けいれて生きる

この関係は
一生涯続く
生きてゆくことの
根となって

この
はじめの自分こそが
一生涯
自然とつながる自分なのだ」

2014/01/06

『いま、ここ』  相田みつを

人間が人間として
生きるときの
いつでもいま
昨日でも明日でもない
今日ただいまのいま

そして
自分の生きるところ
生きる場所は
いついかなるときでも
ここ

西でも東でもない
いま自分の立っている
ここ
右でも左でもない
いま自分の坐っている
ここ

いつでもどこでも
いまここ、が
自分のいのちの正念場
自分の一番大事なところ

「いのちあるかぎり、いまここ、を、自分のいのちの正念場として『一生感動、一生青春』の自分の旗をかかげて、いきいきはつらつ、いのちいっぱいに生きてゆきたい、と希っております。」

2013/12/20

今月のことば

2013年の世相を一字で表わす「今年の漢字」が「輪」に決まった。
東京五輪開催、復興の輪、東北の輪、等々が理由とか。
「輪」は「和」「環」とも通じて物事が一つに繋がるイメージがある。
来年は、「わ」の心を持ってみんなの心を一つにして難問に対峙していこう。

「手を合わせる」 坂村真民

手を合わすれば
憎む心もとけてゆき
離れた心も結ばれる
まるいおむすび
まるいもち
両手合わせて作ったものは
人の心をまるくする
両手合わせて拝んでゆこう

手を合わすれば
重い心も軽くなり
濁った心も澄んでくる
生かされ生きて花薫る
楽しい世界にしてゆこう
二度とこないこの人生を

2013/03/18

二宮尊徳「遠きをはかる者」「遺訓」

伊那食品工業の塚越寛代表取締役会長が座右の銘としているのが、江戸末期の篤農家「二宮尊徳」先生の目先の利益を追わず、常に長期的な視野に立って種蒔きをするという下記の言葉です。そして、人間は一生学ばなければならないと教えている遺訓です。
伊那食品工業は、1985年の創業以来、毎年増収増益を続けている会社です。

・二宮尊徳の言葉
  遠きをはかるものは富み
  近きをはかるものは貧す
  それ遠きをはかる者は百年のために
  杉苗を植う
  まして春まきて秋実る物においてをや
  故に富有り
  近くをはかる者は
  春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
  唯眼前の利に迷うてまかずして取り
  植えずして刈り取る事のみ眼につく
  故に貧窮す 

・二宮尊徳の遺訓
  人、生まれて学ばざれば、生まれざると同じ
  学んで道を知らざれば、学ばざると同じ
  知って行うこと能はざれば、知らざると同じ
  故に、人たるもの、必ず学ばざるべからず
  学をなすもの、必ず道を知らざるべからず
  道を知るもの、必ず行はざるべからず

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長野県松本市にある司法書士 古川綜合事務所の所長ブログです。
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