所長ブログ
2016/03/30

松本西南RC会長挨拶 「昨今お寺事情」

年度末を迎えて何かと慌ただしい日々が続いています。
春のお彼岸も終りましたが、皆さん、お墓参りは行かれたでしょうか。
地方の人口が減少している中で、お墓を守っていく人も居なくなってきているという話を良く聞くようになりました。

仕事柄、相続の手続きや成年後見の相談が多いのですが、手続きの中で、ここ5年くらいの間に、お墓を守れなくなったり、見る人がいないということで、お骨を菩提寺に永代供養で預けて、墓石を撤去するということを10件以上行いました。
昨年、日本創生会議が発表した資料によると「消滅可能性都市」が全国に896市町村あるとのことでしたが、その「消滅可能性都市」の中に宗教法人が62,971含まれているとのことで、現在176,670ある宗教法人のうち約35.6%がなくなる可能性があるとのことです。また、神社も41%消滅可能性都市に含まれているとのことでした。

日本の仏教寺院の数は平成26年の統計によると、77,329寺あるとのことですが、日本のコンビニの数が52,380店位なので、その数の多さに驚きました。また僧侶は377,898人いるそうです。
7万7千余りの寺院の中で、すでに住職がいない無住寺院が2万寺以上あり、実際に宗教活動を停止している「不活動寺院」も2千あるとのことです。
お寺が専業で食べていくには、少なくとも檀家数が200軒なければ難しいと言われており、住職がいても、檀家数の急激な減少により経済的に立ち行かなくなっているお寺もかなりの数を占めているそうです。

東日本大震災で被災した宗教施設も、「政教分離の原則」により行政からの助成金が得られず、復興されないままとなっているところが大半だと聞いています。
お寺の実情を詳細に取材して書かれた『寺院消滅』という本が昨年出版され、話題になりました。
作者の「鵜飼秀徳(うかい・ひでのり)氏は、浄土宗の僧侶ですが、現在は日経ビジネスの記者もしている人です。
作者がこのテーマで本を書こうとしたきっかけは、修行当時の旧友との再会からということで、その旧友とは、松本市大村の玄向寺の荻須真尚副住職であると書いてありました。

この本の中には、尼僧として活躍している松本市東昌寺の飯島恵道さんのことも詳しく書かれていました。
私の菩提寺は、保育園を経営していので、多少檀家が減っても何とか大丈夫かと思いますが、皆さんの菩提寺は如何でしょうか。

機会がありましたら、住職に檀家の数など聞いて、懐具合を確認してみてはいかがでしょうか。
今日は、昨今のお寺事情のお話をさせて頂き、会長挨拶とします。

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長野県松本市にある司法書士 古川綜合事務所の所長ブログです。
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