松本西南RC会長挨拶 「松本市長選挙を顧みて」
本日は、松本南RCの花岡徹地区ローターアクト委員長にお越しいただいております。後程ご講演をよろしくお願いします。
さて、任期満了に伴う松本市長選挙が13日行われ、菅谷昭氏が4選を果たしました。
今回の選挙では、とりたてて政策の違いがあった訳ではなく、争点といえば、「継続か転換か」「多選批判」がキーワードだった気がします。
3月13日の夜には、選挙結果がどうなるのか楽しみにしていましたが、開票と同時にいきなり菅谷氏の当選確実が出てしまい、あっけない幕切れに、拍子抜けした感じでした。新人2人の陣営はさぞガッカリしたのではないかと思いました。
選挙結果を見て、一番残念だったのは、投票率の低さでした。地方政治で50%を切るという関心の低さは、誰が市長になったかということ以上に危機感を感じます。特に20歳代の投票率が25%台ということで、地域社会への関心の低さを憂う次第です。
菅谷市長は、4期目も「健康寿命延伸施策」を継続していくものと思われますが、「健康」をキーワードに、健康産業の振興を目指す「松本ヘルス・ラボ構築事業」を推し進め、経済の活性化を促進していくとのことです。
市長は「あせらず、気負わず、地道に」を基本姿勢として、「市民が主役、行政は黒子」としており、強いリーダーシップを発揮するタイプではないことは市民みんながご存知の通りです。
この姿勢は、今後4年間も変わらないと思いますが、そんな市長に対しては、市民がいかに市長に提言し、実行させていくかが、大事であり、待ちの姿勢の市長に対し、市民が待ちの姿勢でいたならば、今後4年間も何も新しいものは生まれてこないと思います。
私の経験ですが、今から5年前の平成23年に松本市を中心とした2市5村による認知症高齢者や知的障害者・精神障碍者の権利擁護事業を推進するために「成年後見支援センターかけはし」を立ち上げたのですが、当時、市の職員はなかなかやる気を起こさなかったため、関係団体が連携して、市長とティータイムトークで話したり、市長に政策提言書を提出したり、市会議員全員に文書を配布して、その必要性を訴えました。事例を踏まえた資料に市長はすべて眼を通してくれ、60万円しかついていなかった予算を一気に2000万円に増やし、松本だけではなく広域で行いたいという提言に対しても、職員に指示して広域連合で発足できるように他市村に働きかけてくれました。
今では、長野県で一番進んだ成年後見支援センターとして運営されています。
地域の活性化は、市役所が行うのではなく、地域住民が知恵を出し合って行うものだと思います。
行政が何かやってくれるのを待っているのではなく、政策提言をして汗をかく市民の熱意で、行政はいかようにも変えていくことが出来るのではないか、そんな気がしています。優秀な市の職員を如何に動かしていくか、市民と市長の連携がより重要に思えます。
以上、市長選挙の感想を述べて、会長挨拶とします。