所長ブログ
2015/09/03

松本西南ロータリークラブ会長挨拶「防災について」

今日は久しぶりに30度近い気温となりました。 農家の人もほっとしているのではないかと思われます。

昨日、9月1日は防災の日、各地で様々は訓練が行われました。

平成23年3月11日の東日本大地震以来、日本は活動期に入ったと言われています。各地で地震や噴火が頻繁に起こるようになってきました。東日本大地震は、地震学会では予想出来なかったようですが、実は、5年前の2007年に「東北日本海沖で、2010年ころまでにM8を超える地震が発生する可能性がある」と予想し、太平洋学術会議という国際会議で発表していた学者がいました。沖縄の琉球大学名誉教授の「木村政昭」名誉教授です。

木村教授の理論は、「これまで発生した何千、何万という地震の位置、規模、発生した場所の深度といった気象庁のデータを、独自の分析方法を用いてコンピューターで計算したもので、この理論は「地震の目」理論と「噴火の目」理論と名付けています。

木村教授は、御嶽山の噴火についても、2011年に出版した本で「2013年±4年に御嶽山で噴火が起こる」と予想していました。

木村教授は今年1月1日に「緊急警告 次に来る噴火・大地震」を出版していますが、この本で、今回の御嶽山の噴火は水蒸気が爆発しただけで、本格的な噴火はこれからだと警告しています。

今回の噴火は、地下のマグマが上昇してきて地中に閉じ込められていた水が沸騰し水蒸気爆発を起こしたものであり、マグマが外に噴出したわけではないので、現在、御嶽山の斜面から煙が出ている状態は、マグマが御嶽山の噴火口のすぐ近くにとどまっていて、今度は斜面を突き破って、外に流れ出していく、と予想しています。木村教授からすればまだまだ警戒が必要だということです。

木村教授は、1月出版した本の最初に、今一番警戒しなければならない場所は、「伊豆・小笠原海溝」であり、はっきりした「地震の目」が出来ていて、この伊豆・小笠原海溝にかかっている圧力の影響で、御嶽山のマグマ溜りが圧迫され噴火した可能性がある、と解説していました。今年の5月30日午後8時24分頃、小笠原諸島の西方沖を震源とするM8.5の地震が発生し、東京・神奈川・埼玉で震度5を観測、関東甲信を中心とする1都9県の幅広い地域で震度4を観測しました。震源地が、約590キロと非常に深かったので津波が発生しなかったものですが、木村教授は、一番心配している「伊豆・小笠原海溝」の地震はこの地震によっても回避されていないと言っています。

実はもう一つ木村教授が強く警告していることがあります。それは、富士山の噴火であります。箱根山の噴火活動が報道されるたびに、木村教授の富士山の噴火が近い、ということを思い浮かべてしまいます。

木村教授の最新の本が、この9月2日に発売されました。今年に入ってからの地震や噴火をより具体的に分析していますので、地震や噴火を心配している方は是非一読して頂ければと思います。また機会がありましたらご報告したいと思います。今日は「防災の日」に関係したお話をして会長挨拶とします。有難うございました。

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