24年11月13日「下伊那郡民生児童委員研修総会」
平成24年11月13日、下伊那郡民生児童委員研修総会が阿智村中央公民館で開催され、研修会講師として「相続・遺言について」と題して200名の民生児童委員の皆さんに1時間半程お話をさせて頂いた。
高齢化が進んでいる地域でもあり、講演の最初に「平均寿命と健康寿命」の話や人生の終末の迎え方としての「平穏死」についても少しお話をした。
皆さんそれぞれに地域の困り事や悩み事の相談を受けて日々ご苦労されている様子で、熱心に聴いて頂きつい時間を延長しての話となってしまった。
配布された資料の中に「民生委員児童委員信条」が記載されていた。地域の縁の下の力持ちとして活躍されている皆さんの心情を感じる言葉であった。
「民生委員児童委員信条」
一、 わたくしたちは、隣人愛をもって、社会福祉の増進に努めます。
一、 わたくしたちは、常に地域社会の実情を把握することに努めます。
一、 わたくしたちは、誠意をもって、あらゆる生活上の相談に応じ、
自立の援助に努めます。
一、 わたくしたちは、すべての人々と協力し、明朗で健全な地域社会づくりに努めます。
一、 わたくしたちは、常に公正を旨とし、人格と識見の向上に努めます。
当日配布したレジュメを資料として掲載します。
「いのちの根」-相田みつを-
なみだをこらえて
かなしみにたえるとき
ぐちをいわずに
くるしみにたえるとき
いいわけをしないで
だまって批判にたえるとき
いかりをおさえて
じっと屈辱にたえるとき
あなたの眼のいろが
ふかくなり
いのちの根が
ふかくなる
『刑務所の中の中学校』36、37頁より
旭町中学校桐分校教諭 角谷敏夫(すみやとしお)著
角谷先生は33年間桐分校の担任を勤め、毎時間のはじめ生徒に順番にこの詩を朗読してもらいました。
・ 松本市立旭町中学校「桐分校」は全国で唯一の刑務所の中にある中学校。
・ 昭和30年に開校し、以来平成21年度の第55回生までで卒業生は691人を数える。
・ 桐分校では、毎年10月に法務省矯正局を通して全国の刑務所62施設、少年刑務所7施設といくつかの支所、拘置所7施設で生徒を募集し、4月から1年間授業が実施される。
・ これまでの学生の年齢は17歳から67歳まで。当初は「少年刑務所」だけが対象であったが入学者が減少したため平成9年からは年齢の規定は設けていない。
・ 入学者数は、昭和30年代は平均24,4人、昭和60年から平成6年の10年では11,5人とだんだん減少し、平成17年から21年までの平均は8,6人である。
(応募資格)
① 義務教育未修了であること
② 行刑成績が良好で、真摯に学習意欲があること
③ 心身ともに健全であり、体育実技に耐えうる程度の体力があること
④ 翌年の3月末まで出所見込みのないこと
⑤ 無期刑受刑者については、その刑期が10年を経過していること
(桐分校の教育目標)
① 落ち着いてしっかり勉強しよう(学習生活の確立)
② すすんで考え、すすんで行動しよう(自主性の確立)
③ 協力して楽しい桐分校にしよう(社会性の確立)
④ 健康な身体を作ろう(健康生活の確立)
⑤ 勤労精神を涵養し、働く喜びを体得しよう(勤労精神の涵養)
→涵養(かんよう)自然に水がしみこむように徐々に養い育てること