◆新しい面会方法◆
新型コロナウイルス感染拡大防止のために、当院においても患者さんとご家族の面会、ケアマネジャーなど支援者らとの面談も制限せざるを得ない状況が続いています。平時は、家族や関係者がご本人のところに面会に来られて、スタッフが日ごろの状態をお伝えしていますが、面会ができない状況下で患者さんの状態を支援する方々にどのように伝えていくのかが課題になっていました。「コロナだから仕方ないじゃん!」というのは医療機関では言い訳にはならないので、情報を伝える方法を考えなければならなかったわけです。当院でもようやくipadを利用した面談を始められました。名付けて『リモート面談』。面会制限のため、ご本人の隣で病棟NSがipadを操作して、外来診察室で関係者と話せるようにします。画質も良いので、ご高齢の患者さんも「あら~」と画面に手を伸ばしてケアマネジャーらと触れるようにして話をされます。左上の写真は、施設入所の方の入所前面談の様子です。施設の方から質問をするとご本人が答えます。聞こえないときには、患者さんの傍にいるNSが伝えてくれるので、顔を見ながら話すことができます。
↑患者さんのリハビリの様子を見ていただいています。リハビリスタッフ、病棟NSの協力で、リアルタイムで歩行の状況を確認したり、話をしたりして患者さんの状態について【情報の共有】を行います。視覚的な情報なので、口頭説明だけでは伝わらない様子も伝えることができます。文明の利器を活用した新しい面談の方法は、手間と時間と人手が必要です。患者さんの隣でipadを操作するスタッフ、家族やケアマネジャー、施設職員等に応対するスタッフ、この面談を行う場所を確保して調整する外来スタッフなど、たくさんの人の協力のもと実現しています。患者さんのために必要なことをスタッフ全員で行う体制は、藤森病院の理念通りの姿だと思いました。
◆立場が変われば気づくこと◆
先週、朝起きるとのどの痛みを感じて「冬はいつも乾燥するから・・・」と思いましたが、感染対策の丸山師長が朝礼で話していたように、まずは丸山師長に相談。出勤はせず、午後、抗原検査を受けることになりました。
いざ、検査となるといろいろ考えます。先週は、誰と会ったかと予定を振り返ったり、陽性だった場合のことを考えてため息をついたり、と急に頭の中が忙しくなりました。午後、予め指示を受けた通りウエストエリアの駐車場に車を止めると、丸山師長が迎えに来て大会議室へと通されます。まもなく、検査科のスタッフが防護服にフェイスシールド姿で登場し、検体採取、採血、その後医師から結果を伝えるという流れでした。検査を待つ間、検体採取の時、結果が出てから帰るまで、何かしら声をかけていただき、次はどうするのかわかるように指示があったことで不安が軽減されました(ちょっとした声掛けが気持ちを和らげてくれることを実感しました)。感謝。
コロナ禍の当院における患者さん・ご家族、地域の関係機関等への対応などの一場面を紹介しました。平時と異なるのは、手間と時間と人手が必要なことです。今こそ、院内各部署が協力のもと、地域のかかりつけ病院としての役割を果たしていく踏ん張り時だと思います。
今、自分ができることは、日々の手洗い・うがいと活動自粛、コロナ対応をしている各職種への協力と感謝の気持ちを言葉で伝えることくらいですが、できることを全集中でやっていこうと思います。
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