燕山荘 スタッフブログ
風雪。
2017/11/23
今年の11月はなかなか厳しい冬となっています。今日も厳しい風雪となりました。午前中は気温が高めでマイナス4℃位でしたが、寒気が入ってきて気温はだんだんと下がってきました。
この風雪により、トレースが消えてしまうため、連日のように合戦小屋までトレース付に出ています。気になるのがわかんを着けていらっしゃらない方が多いことです。降雪や風雪によりトレースは一瞬で消えてしまうこともあります。わかんがないためにぼこぼこと雪に埋まり、かなり苦労されている方をかなり多く見受けました。冬山においては体力を消耗し、動けなくなってしまうことはかなり危険なことです。今の合戦尾根を登られる方はわかんをお持ちになることをお勧めします。また、今の時期は真冬程積雪量が多くないために、わかんを履いていないと地面まで踏み抜いてしまう箇所も多く、ハイマツなどの高山植物を傷めてしまいます。自分自身のためにも高山植物のためにもわかんをご利用ください。わかんだけでは滑って怖いという方はわかんとアイゼンを両方つけるという方法もあります。
11/23,24,25と合戦小屋は日中は営業しております。スタッフがおりますので天候や登山道状況等で不安のある方はどうぞお気軽にお尋ねください。また、悪天時は14時に合戦小屋に到着できないようなら下山された方がいいかと思います。悪天時の合戦小屋より上は非常に厳しい状況となりますので、ここで今一度装備の点検を行い、ウェアを一枚増やすなどされるといいかと思います。
今日のような天気になると小屋の西側は非常に強い風が吹きます。冬期小屋の角から玄関までは100mあまりなのですが、この間だけで皮膚が露出している顔や鼻などに凍傷をおってしまう方もいらっしゃいます。気温が低く、風雪の厳しい日はこの100m区間はバラクラバなどをしっかりかぶって肌を露出しないようご注意を。
厳しい天候の一日でしたが一瞬だけ素敵な光景を見ることが出来ました。
今日の天気からしてこんな美しい光景に出会えるとは思っていなかったので大きな感動でした。
ここ数年の今頃はここまで厳しい冬山とはなっていなく、ほとんど雪のない状態でした。ただ今年はそうではなく、完全なる冬山となっています。美しい光景に出会えたり、素晴らしい感動があったりするのですが、冬山ならではの厳しさや危険があります。しっかりとした装備や無理のない計画でお越しください。今日一日だけでもちょっとドキッとするようなことが何件かありました。燕山荘の営業も残りわずかとなってきましたが、気を引き締めて、事故なく終えたいものです。
河地
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北アルプス燕岳(2,763m)の山小屋燕山荘のスタッフがリアルタイムでその日の出来事をお伝えしています。
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