燕山荘 スタッフブログ
束の間の晴れ間。
2017/01/09
日本の南側を通過した低気圧により、昨夜は降雪となりました。しかし、積雪量はびっくりするほど増えたわけではありませんでした。このヘリポートから眺める燕山荘周辺の雪は、例年よりは少ないままですが、入山時よりは確実に増えています。
昨日お泊りのお客様が出発される頃より天気は回復して、槍ヶ岳も美しい姿を見せてくれました。ちょっと面白い感じに雲が槍ヶ岳を隠していましたが、普段見る感じとは違ってこれもまたいいものでした。
皆さんが下山される最終日にこのような素晴らしい冬景色を見ることが出来て、本当に良かったと思います。冬山は、時として厳しくもありますが、頑張って登ってきた人にしか見えない美しい姿を見せてくれることもあります。この写真で縦走路が白く霞んでいるのは、強い風により、激しい雪煙が舞っているからです。写真を撮っていても顔に雪が当たり、少々大変でした。
昨日お泊りの方が下山されて、今シーズンの冬期営業は終了となりました。木々には霧氷も付き、そして、素晴らしい展望が広がる中の下山となり、皆さん大満足のようでした。大きな事故なく、営業を終えることが出来、本当にうれしく思っています。
皆様が下山された後は、早速、片づけ作業に入りました。登山道上にある赤旗やロープの回収も行いました。雪で埋まってしまったり、春は今とは若干ルートが異なってくるからです。しかし、全部を回収したわけではなく、要所要所には残してありますので、この後、登山される方は目印にご利用ください。小屋の営業は終了し、登る方が少なくなれば、燕岳の登山のグレードはぐっと上がります。
雲が切れて松本平が見渡せるようになると、昨日までとは一転して真っ白になっていました。南岸低気圧が通るとこの麓辺りでも雪が積もることがあります。
今日の日中は晴れ間も見え、行動するには差支えのない天候でした。しかし、この後は冬型の気圧配置となり、山では風雪となる場合が多くなります。今日のこのような晴れ間は疑似好天と呼ばれ、次の天気の崩れまでの数時間の晴れ間のことをいいます。この晴れ間がどれだけ続くかは低気圧のスピードによって変わっていきます。今日はこのタイミングが皆様の下山時刻や我々が外作業をする時間と重なり、とても助かりました。夕方になってまた再び雪が降り出してきました。
明日、最後の片付け作業をして下山の予定です。
河地
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