燕山荘 スタッフブログ
徐々に冬の装いへ。
2015/10/31
昨日の降雪は今朝になってみて、辺り一面の銀世界とまではいきませんでしたが、周りがほんのりと白くなり、山は冬の装いへとまた一歩近づきました。また、非常に寒い一日で今朝は今シーズン最低の-10℃以上まで下がり、日中もプラスの気温にはなりませんでした。
日の出はもう6時過ぎとなってきました。白くなった雪面が真っ赤になるのを期待していたのですが、雲の間からの日の出で、期待したほど赤くはなりませんでしたが、それでもキーンと痛いほどに冷えた空気の中、薄らと白くなった姿が朝日に照らされる山々は神々しさを感じました。
今朝は木々にはびっしりと霧氷が付いていました。青い空も広がり、霧氷の付いた木々とのコントラストがとてもきれいでした。
サラサラの雪で風が強かった事もあり、西側の雪はほとんど飛ばされて、風下の東側に吹きだまったと言った感じの雪の付きかたでした。
イルカ岩と白くなった槍ヶ岳。やっぱり絵になりますね。雪が積もった直後のイルカ岩には岩氷も付き、冬ならではの姿を見せてくれます。この近くでまた雷鳥の足跡を見つけました。
ひと頃に比べ、週末と言ってもそれほど多くの方で賑わうと言う事はなくなってきましたが、やはり、週末とあって平日と比べ賑やかになります。今日の新雪の美しい景色に出会い、感動されているお客様の姿を多く目にしました。街ではまだ紅葉も始まっていないのに山ではもう雪が積もっている事にもきっと感動されたことでしょう。
午後になってくると東側はガスが湧きやすくなってきました。そのためこんな美しい光景も見られました。
日中は氷点下でしたが、陽射しがあった事により雪はだいぶ解けました。三角点より上では、日影部分に雪が残っていると思われます。下りは要注意です。底の固い靴をお勧めします。不安な方は軽アイゼン等があると安心して下れるかと思います。
河地
西高東低の冬型へ。
2015/10/30
しばらく降雪がありませんでしたが、今日は8時過ぎより雪が降り出しました。降雪は多くはなく、吹きだまりで10センチ程度で風が強かった事もあり、雪が付かなかった所も多くありました。
天気図を見ると真冬のようなはっきりとしたものではありませんが、西高東低の冬型の気圧配置となっています。真冬と違ってこれが長くは続かないと思われますが、こんなことを繰り返しながら、段々と冬へと入っていきます。
朝のうちは曇り空でしたが、8時頃より第2ベンチ辺りでも雪が舞い出しました。9時頃の合戦小屋の温度計は-5℃を示していて、とにかく寒い一日でした。こんな時は休憩時間は短くして、とにかく体を冷やさない事が大切になってきます。また、合戦小屋の土間は風を避けて休憩する事が出来るので、ぜひともここをご利用下さい。
終日、風雪となり、気温もプラスにならない寒い一日でしたが、今日も登って来られる方がいらっしゃいました。皆さんの服装を見ると合羽より、冬用のアウターを着ておられる方が多くいらっしゃいました。今日のような天気であれば、その方が良かったのかもしれません。
午前中のうちから、木の枝に霧氷が付き始めていました。
こんな厳しい寒さの中でしたが、イワヒバリが元気よく歩きまわっていました。ただ、これで雪が積もってしまえばエサが取りづらくなり、居場所を下へと移動してしまうのでしょうか。
雨戸も少しずつ入れ始めています。今日のような日に作業をしていると、もっとあったかいうちにやっておけばよかったなぁと思ってしまいます。
雷鳥がこのナナカマドを食べにきたのでしょうか、近くに雷鳥の足跡を見つけました。また、来るかなぁ。ちょっと楽しみです。
夕方になって、雲の切れ間から燕岳が姿を現わしました。こちらは雪が風で飛ばされたのか、あまり白くなっていないようでした。
明日は天気が回復しそうで楽しみですが、気温が非常に低く、風も強い予報なので、防寒防風対策をしっかりしたうえでお越し下さい。
河地
冬の訪れ
2015/10/29
毎日寒い日々が続いています。
燕山荘への登山道には、朝方になると霜柱が目立つようになってきました。ついつい手に取ってみたくなります。
そんな冬の便りも日中の陽射しでとけてなくなり、儚さを感じます。でも翌日にはこんな芸術が。
今度は足跡に氷が張っていました。自然の美しさを体感できるのも山の魅力です。
槍ヶ岳も日に日に雪を被っており、本格的な冬の訪れを感じます。
燕岳では先日の雪もとけてなくなりましたが、例年ですとこの時期いつ雪が降ってもおかしくありません。
午後六時の時点で玄関の温度計は-3.7℃です。それに風が加わり体感気温は-15℃近くあったかもしれません。
明日の天気ですが、稜線では朝から風が非常に強く、昼前から風雪の予報となっています。朝のうちは晴れますが、これは強い寒気をもたらすまでに現れる「疑似好天」と言われるものです。悪天候の前に一時的に青空が広がる特殊な天候で、魔の青空とも言われています。
この疑似好天のあとは急激な天候悪化が予想されますので、充分な注意が必要です。無理のない行動を取ってください。
雲と空
2015/10/28
昨晩から朝にかけて降り続いていた雨も止み
10時頃には雲の隙間に青空を見つける事が出来ました
展望台に立つと、自分が空に浮いているように感じます
燕山荘に到着されたお客様方は
雲に見え隠れする槍ヶ岳を楽しみながら
ゆっくりとした時間を過ごします
昼過ぎになると、雲は段々と消え
頭上にはどこまでも続く蒼い空が広がっていました
燕岳の空はまだまだ色んな姿を見せてくれます
夕方には西側から上がってきたガスに夕陽が反射し
太陽の周りに虹を作り出しました
そして夕陽が雲に沈むと
西側には美しいシルエットを見せる槍ヶ岳
東側には山男と、絵に描いたような美しい小焼け
登るまでどんな景色が見れるかわからないのが
登山の楽しみでもあります
毎日様々な景色が楽しめる燕山荘に
是非遊びに来て下さい
酒井
太陽と月
2015/10/27
10月27日(火) 天気:晴れ
こんにちは!
本日も朝からお天気に恵まれ、
美しい日の出を見る事が出来ました。
日の出直前。
夜の終わりを惜しむように、
東の空に星が一つ輝いています。
日が出ると雲も紅く染まり、一気に明るくなります。
燕山荘の食堂には、東側に併設されている喫茶室を通して朝陽が射し込みます。
畦地梅太郎さんの作品も朝陽に照らされます。
皆様ご存知でしょうか?
燕山荘のオリジナルグッズに、畦地さんがデザインされたものがあります。
山男タオルと、同じく山男エプロンです。
燕山荘スタッフも愛用しています。
さて、今日は十五夜、満月です。
朝日と同じく、真っ赤な月が昇りました。
本日の日の出の時刻は6時、日の入は5時頃です。
18時の時点で気温は0.6℃。
日中は風も穏やかで暖かい一日でしたが、
朝晩は冷え込みます。
日の出やお月見、星空観察の際は、
充分に暖かい服装と、登山靴を履いてお出かけ下さいませ。
ゆば
良いお天気になりました。
2015/10/26
こんにちは。
本日は綺麗な朝陽です。
気温は-2℃。
昨日より冷え込まず風も穏やかで
お客様もヘリポートに集まり写真を撮っていられました。
1日を通して良いお天気になり
360℃しっかり山々が見え
素晴らしい景色の中で働いている事に
感謝をする1日となりました。
昨日は先週に引き続き”新そば祭り”が行われました。
安曇野産のそば粉を使い
支配人が心を込め作ったお蕎麦はお客様に大盛況!
「おいしい。」
と笑顔で言って下さいました。
スタッフにも作って下さり
スタッフもまた笑顔になった1日でした。
武藤
うっすらと雪景色。
2015/10/25
昨夜の雪は長くは降らなかったようで、また、小屋が揺れるほどの風が吹いたこともあり、思った程は積もりませんでした。
それでも、朝になって見えた景色は素晴らしいものでした。自然は人にとって厳しくなるほど、美しい景色を見せてくれます。
夜中には雪はやみ朝になると美しい星空が広がっていました。その中でも、東の空には一際明るく輝く二つの星が寄り添って見られました。金星と木星です。
今朝はこの秋最も冷え込みました。玄関の温度計は-8℃まで下がりました。そのうえ強い風が吹いて体感気温は-20℃位にはなったでしょうか。それでも、降雪直後のの美しい御来光を見ようとほとんどの方が外に出ていらっしゃいました。
寒さを忘れてしまう位美しい御来光でした。
裏銀座の山々の方が降雪は多かったようです。日の出前の薄らと明るくなってくる頃、その白い部分だけが明るく浮かび上がって見えそれが何とも美しかったです。そして、稜線の上にはビーナスラインがいつもよりはっきりと表れていました。寒くなってくるとよりいっそう美しくなってきます。
縦走路も思ったほどは白くはなっていませんでしたが、木々には氷がびっしりと付いていました。近くで見るとエビのしっぽにはなっていなく恐らく昨夜の雪は湿った雪でその雪がついて出来たものだったからでしょう。
これも日が昇り暖かくなるとほとんど落ちてしまうので、早い時間にしか見られません。
燕山荘周辺では積雪というほどではありませんでした。ただ、吹きだまるところには少し雪があります。日影部分には残ってしまいそうです。スリップにはご注意を。靴底の固い靴をお勧めします。
そして、雪が積もれば楽しみがまた増えます。動物の足跡探しです。今日はさっそくウサギの足跡を見つけました。雷鳥は最近は山荘周りより少し下がった所で見かけたという声を耳にします。雷鳥の足跡も分かりやすいので探してみるのも楽しいですよ。その近くにいるかもしれません。
河地
夜には雪へ。
2015/10/24
天気予報通り、夜には雪となりました。明日の朝の白くなった景色が楽しみです。
今日から二十四節季の「霜降」になります。霜が降り出す頃という意味ですが、今朝は久々に氷点下の朝を迎え、外のベンチにはびっしりと霜が降りていました。山の上では霜が降りるのはすっかり普通になっているのですが、来週の安曇野市の気温を見ていると街でもそろそろ霜が降りる季節になってくるようです。
日中はきれいな青空が広がり気温もあがりました。すっかり、晩秋の風景となってきていますが、少し寂しげなこの風景も趣があって美しく感じます。
きれいな青空が広がっていましたが、やはり、前線が近づいてきているのでしょう。西から雲が湧き出してきました。最初に現れ出した雲は、糸がからんだような卷雲でした。この雲は前線の前面に現れる事もあり、天気が崩れる事を知らせるものではありますが、美しい雲ですね。
このところ山はすっかり静かになっていましたが、週末とあって賑わいが戻ってきました。皆さん天気予報を知ってなのか、遅い到着の方はいらっしゃいませんでした。これからの季節、天気を見て登山をする事が大切になってきます。午後になって北の方から雲に覆われ出してきました。
今夜は雪の予報が出ていたので、吹きだまって困るところに冬用の屋根をかけました。これをかけると小屋の中が暗くなってしまうので、ギリギリまでのばしていました。
そして、18時頃より雪が降り出し、外は白い世界へと変わりつつあります。明日の朝までには少し積もりそうな感じです。いよいよ、山は冬へと入っていくようです。
河地
暖かな陽射しは今日まで?
2015/10/23
晴れて日中は暖かい日が続いています。もう10月後半になってきていることを忘れてしまいそうになります。しかし、それも今日までのようですね。明日は午後、寒冷前線が通過した後は寒気が入ってきてその後はまた気温が下がってくるようです。足踏みしていた季節もこれでまた一歩進みそうです。週末の明日は多くの方が登ってこられるかと思いますが、帽子、手袋、防寒着等お忘れなく。合戦小屋は営業していますが、行動食は必ずお持ち下さい。そして、休憩ごとに口にされるといいかと思います。休憩時間は短めにして、体を冷やさないことが、寒くなって来るこれからの季節は大切なことになってきます。
また、明日は時間が遅くなるほど天気は悪くなってきて、雪の可能性もありますので、早目に燕山荘に到着出来る計画でおこし下さい。
今日も春の空のような霞んだ空からの日の出でした。雲が少しあったので太陽が顔を出したのは6時を過ぎていました。
ここでは、山頂まで行かなくても玄関前やヘリポートから十分きれいに御来光を見る事が出来ます。
10月に入って降った槍ヶ岳の雪は、少なくはなりましたがまだ残っています。このまま次の雪がその上に積もってしまうのでしょうか。
稜線上では少し風がありました。大して強くはなかったのですが、これだけでも肌寒く感じてしまいます。一方、風のあたらない東側はぽかぽかと太陽の陽射しの温もりを感じられる天気でした。
その暖かな天気の中、資在庫の整理です。今年は診療所と自炊場が新しくなりましたが、その横にある資在庫も新しくなったのでその引越しの前に、外に店を広げて大々的に行いました。全く寒さを感じず、快適に作業をすることが出来ました。が、昨日同様、日没が近づくと急激に寒くなってきて、作業もそこまでとなりました。
上弦の月を過ぎた月の明かりが小屋を照らしています。月がだいぶ明るくなってきて、見える星の数が少なくなってきましたが、月明かりに照らされる夜の山々もきれいなものですね。
河地
季節の変化を感じながら。
2015/10/22
今日も晴天が続きました。日中はぽかぽかとして時間の流れもなんだかゆっくりとなったような感じの一日でした。このところ季節の進みは少し止まってしまったような感じですが、外作業をしていて、周りを見渡せば、景色はすっかり晩秋、季節の変化を感じながらこうして仕事が出来る素晴らしさを感じました。
少し霞んだ空からの静かな日の出でした。毎日、日の出だけは気になり、どんな天気でもカメラを向けるのですが、同じ日の出というのはないものですね。自然というのは同じ景色を二度とは見せてくれません。だから、その一瞬一瞬を見逃せません。
日帰りで登って来られる方も多くいらっしゃいます。ぽかぽかと秋の陽射しが心地良いのか、ベンチでゆっくりとされる方が多いようです。
ゆったりとした時間が流れている中、忙しそうに動き回っているものがあります。ホシガラスです。西側斜面のハイマツ帯の上を餌であるハイマツの実をくわえては、ちょっと離れた所でその実を割りながら、食べていました。冬が来るとこのホシガラスたちは標高を下げるのでこの辺りでは見かけなくなります。臆病な鳥なので人が近づくとすぐに逃げてしまいます。
雲が多い一日でした。午後になると安曇野の街は雲海にすっぽりと覆われてしまいました。そんな中、黄葉したカラマツが西日を受けて黄金色に輝き、とても美しく見えました。
太陽が西に傾きかけてくると、稜線に遮られた光が筋のようになって美しく伸びていました。この位の時間になると気温が急激に下がり出して、1℃台にまでなりました。
18時ともなれば、すっかり星空となってきます。そんな中、山小屋の明かりも星のように見えます。お隣の大天荘の明かりは明日になれば見えなくなります。ちょっとさびしい感じもしてきます。
でも燕山荘は11月23日まで営業しております。
河地
次から次へと高気圧。
2015/10/21
天気を全く心配しなくていい日が続いています。秋の天気は周期的変わっていきますが、帯状高気圧に覆われるとしばらく好天が続き登山日和となります。今はまさにその時で日中はぽかぽかと暖かく、気持ちのいい天気が続いています。この天気もう少し続きそうですね。
穏やかです。風も弱く、日当たりの良い所では昼寝が出来るほどです。この時期は雪が降ることもありますが、ここ数日のような穏やかな天気になることもあります。天気予報など良く見て、今日のような日に登る事が出来たら、とても満足な登山になることでしょう。
乾いた空気につつまれて周りの山々もくっきりと見えています。鹿島槍の脇にはちょっぴりですが、白馬岳も見えています。こちらの雪もだいぶ融けたようです。
カヤクグリもヘリポートの隅っこで暖かそうにひなたぼっこをしていました。また、連日タカの渡りを見る事が出来ます。この陽気のせいか鳥達も元気いっぱいです。
ヘリコプターの荷揚げ日でした。燕山荘はまだひと月以上営業期間があります。来春分の燃料等含め、たくさんの物資が上がってきました。今日の陽気なら当然、荷運びは半袖で十分でした。
今夜は流れ星がたくさん見えるかな。
河地
晴天続く。
2015/10/20
今日も暖かく晴天となりました。すっかり「晴れ」が当たり前のような毎日です。おかげで小屋閉め作業も順調です。特に、日中小屋の南側で作業していると暑いくらいです。ただ、日の入り時刻が17時近くになってきていることが、季節は冬へと近づいている事を感じさせてくれます。
今日はここ最近とは違った日の出でした。雲海がない代わりに雲が多かったせいか、東の空が赤く染まる朝焼けとなりました。そして、それ程はっきりではありませんでしたが太陽柱が見られました。
ここ数日は登って来られるお客様もだいぶ少なくなってきました。それでも日中はぽかぽかと暖かいので、秋のさびしい感じはなく、皆さん静かなひとときを楽しまれているようです。
登山道を歩いていてもすれ違う人も少なく、霜柱を踏む音や風で枯れ草がカサカサ揺れる音や鳥達の鳴き声などがよく聞えてきます。こんな中を歩くのもなかなかいいものです。
すっかり秋枯れの景色となっていますが、カラマツがまだ黄色い葉を残していて、そこだけぱっと明るくなったように美しく輝いています。
合戦小屋は10月18日をもって、通常営業は終了致しました。小屋閉め作業をしているのでスタッフはいるかと思いますが、この先の営業は金土日となりますので、ご理解の程お願いします。
暖かい日でも日が陰り出す15時過ぎには肌寒くなってきます。今日の夕方はどんより霞んだ空で、なんとなく春の夕暮れのような景色でした。その霞んだ中、槍ヶ岳の穂先だけぽっこり頭を出していて、ちょっと面白い光景でした。
河地
季節は足踏み。
2015/10/19
ひところは連日のように水道の凍結に手を焼いていたのですが、このところはすっかりその心配もなく、ほっとした日々が続いています。季節は少し足踏みをしているのでしょう。おかげで小屋閉め作業も順調に進んでいます。
日の出は地平線近くに雲があったりすると6時を過ぎる事もあります。すっかり遅くなってきましたね。今朝も氷点下にはならず、日の出を見るのもそれほど大変ではありませんでした。真っ赤な太陽が雲海の上にきれいに顔を出しました。
今日もきれいな青空が広がり、燕岳もくっきりと見えていました。光が強いと陰影がはっきりして、燕岳もいつも以上に美しく感じました。そして、その脇に見える白かった立山もいつのまにか元の山肌の色に戻っていました。
槍ヶ岳の雪もだいぶ少なくなってきました。ただ、日影部分には雪が残っていることでしょう。また、槍ケ岳までの間で営業している小屋はなくなってしまったので、燕岳からは一気に行くしかならなくなりました。こうなると縦走する方もほぼいなくなっていきます。
ヘリポート下のナナカマドの実は鳥などに食べられる事もなく、まだきれいに実を付けています。これはまだ実が熟していない為、あまり食べられることがないからです。
最近は、鳥達が実をついばむ姿をよく見かけるようになってきました。おそらくおいしくなってきたんでしょうね。このヘリポート下のナナカマドの実は、時には雷鳥も食べにやってくることもあります。
河地
ゆったりとした時間の流れ。
2015/10/18
暖かい日が続いています。週末の賑わいは過ぎ、お泊りの方もゆったりとした時間を楽しまれている様子。それもこの暖かく穏やかな天候がそうさせてくれるのでしょう。また我々スタッフも小屋閉め作業をゆったりとした気分で進めることが出来ました。これが雪降りともなれば凍えながら、しかも時間に追われながらの厳しい作業になってしまいます。
この穏やかな天気しばらく続いてくれるといいのですが。
きれいな青空が広がり、とても気持ちのいい一日でした。お隣の大天荘も営業終了し、縦走される方も少なくなってきて、山はまた一段と静かになってきました。
朝のうちは、東側には雲海がびっしりと広がっていました。聖高原はまるで海に浮かぶ島のようにぽっかりと頭を出していました。
紅葉は有明荘付近が今は見頃のようです。ひと月近くかかり紅葉は登山口まで下りて行ったようです。一方、合戦尾根といえば、ダケカンバの白い木の幹が美しい光景を創り出しています。午前中だと光りの具合もちょうどよく、より一層美しく見えます。
タカの渡りはピークを越えましたが、まだこの辺りを通過していく姿をちらほらと見かけます。今日も一羽のタカが上昇気流を探しながら、この辺りをぐるぐると回っていました。
日の入りは5時10分頃になってきました。随分と早くなってきたものです。その頃、穂高連峰のジャンダルムの雲が紅く染まりきれいでした。ただ、新雪が融けずに残っている穂高の山肌はとても寒々しく感じました。
信州といえば「そば」ですね。燕山荘ではこの時期夕食時にスタッフが手打ちしたそばをふるまうそば祭りを行なっています。今日はその1回目の日でした。支配人の井村が黙々とそばを打っていました。皆様、とてもおいしそうに召し上がっていただきました。打ち立てのそばはやっぱりおいしいですね。来週25日も開催予定です。ぜひ、山の上でおいしいおそばをご賞味下さい。
河地
季節は少し逆戻り。
2015/10/17
このところ少し暖かさが戻ってきて、水も順調にポンプアップが出来、ちょっとひと安心な日々が続いています。今日登って来られたお客様からも「思ったほど寒くなくて良かった」という声をたくさん聞きました。しかし油断は出来ません。季節は着実に冬へと向かっているので、寒さ対策だけはしっかりとしていきたいものです。
今朝も氷点下にならない朝となりました。それでも御来光を待つお客様はダウンやニット帽、手袋など街でいう完全な冬の格好でした。日の出前には、反薄明光線も薄らと見る事が出来ました。
日中は一時7℃近くまで気温は上がりました。陽射しは少なかったのですが、風の当たらない所では暖かく感じ、季節が少し逆戻りしているような感じがしました。
普段とは逆の東よりの風が吹いていました。東側はガスに包まれていましたが、西側は晴れ空となっていました。山頂から延びる尾根の下の方のカラマツの黄葉が妙に美しく見えました。
午後になり、気温が下がり出して来るとそれまでガスに包まれていた燕岳も姿を現わしました。今日は週末ですがこれまでに比べて登って来られるお客様はぐっと少なくなってきました。山はだんだんと静かになっていきます。
槍ヶ岳を望める時間はあまり多くはありませんでした。ほとんどガスに包まれていました。
お気づきの方は少ないかもしれませんが、食堂のテーブルの配置が横向きへと変わりました。食堂内に水のタンクを置いたためです。こうなると少しずつ雪の季節も近づいてきたんだと感じさせられます。
夏のシーズン中は毎日行われていたオーナー赤沼のホルンの演奏ですが、この時期は週末だけとなっています。平日及びオーナー不在の週末は演奏はありませんのでご了承ください。
河地
氷点下にならなず。
2015/10/16
つい先日までは雪が降ったり日中でも氷点下の日があったりして、このまま冬になってしまうんだなあ。と少々焦りを感じていたのですが、ここ二日ほどは日中はポカポカ陽気となり、冬はこうして寒くなったり、暖かい日があったりしてだんだんと近づいてくるものなんだなと改めて感じました。
そろそろ日の出と思い、外に出てみるといつもの寒さはありませんでした。玄関の温度計を見れば2℃。けして暖かいという訳ではありませんでしたが、寒さに慣れてきた体にはたいした寒さではありませんでした。今朝の朝焼けは、山肌がほんのりピンクに染まり、冷え込みも弱かったせいか光が柔らかく感じました。
日中は、風もなく陽射しもあって昨日よりぽかぽかとした一日で季節が少し戻ったような気がしました。お客様も外ベンチでのんびりと過ごされているようでした。ただ、日影に入れば肌寒く、気温自体は最高で6℃位でした。
外作業日和でした。ちょっと動くには半袖でもちょうどいいくらいでした。小屋閉め作業もはかどりました。ただ、やはり15時を過ぎると気温は急激に下がってきて、つらくなってきます。
水源地の様子です。燕山荘より約340m下にあります。この辺りもだいぶ氷が厚くなってきています。このところ凍結などにより、なかなか水が上がらなく、ここへ来る機会も多くなっています。そろそろ水揚げも限界な気温になってきています。燕山荘はまだひと月以上営業期間があるので、水の確保だけはかかせません。
今日の夕景はとてもすばらしいものでした。日が沈む頃、西側はガスに包まれてしまいましたが、日が沈むとそのガスがさぁーっと取れ始めました。高瀬側の雲海の雲が稜線を越え、安曇野側へと流れ出し、めったに見られない光景となりました。
日が沈んで、すっかりうす暗くなった頃、雲海の上に浮かぶ槍ケ岳をはじめとした山々のシルエットの上には素敵な三日月が浮かんでいました。静かな夜に寒さを少し我慢しながら、夜空を見上げるのもなかなかいいものですよ。
河地
陽射しの温もりに感謝。
2015/10/15
晴れて穏やかな一日となりました。燕山荘グループのヒュッテ大槍のスタッフは小屋閉め作業を終えて無事下山したそうです。営業を終えて行く山小屋が増えていきます。縦走される方はご注意を。営業している小屋も少なることから、縦走される方もだんだんと少なくなっていきます。
日中の気温は5℃台まで上がりました。それに陽射しもあって外にいる方が暖かいくらいでした。寒くなってくると陽射しがあるかないかでずいぶん体感温度は違ってきます。太陽に思わず、ありがとう。と言いたくなる一日でした。
今朝は長野県内強い冷え込みとなった所が多かったようですが、ここでは、0℃を少し下回っただけでした。晴れて、放射冷却が起こる時は、山の上では冷え込みはそれ程強まらないことが多いようです。そして、午前中はこんな良い天気になりました。
昨日と今日の暖かな天気により、白かった山も茶色の部分が増えてきました。それでも、日影部分の雪はなかなか解けないのでスリップには注意です。
こんな穏やかな天気の中、スタッフが一人、任期を終えて下山していきました。山小屋で働いていると沢山の出会いと別れがあります。お客様もまたそうです。一つ一つの出会いを大切にしていきたいものです。
外作業には今日のような暖かな日は助かります。この暖かさに油断していると、降雪により小屋閉め作業が困難になってしまうので、少しづつでも進めていかなくてはなりません。
暖かかったのは15時頃までで、その後はやはり寒くなってきました。登って来られる方もその位までに到着される計画でお越しになられると良いかと思います。
高気圧の中心が通りすぎつつあるのでしょうか、午後は雲が増えてきました。券雲の仲間なのでしょうか、クラゲのような面白い雲が槍ヶ岳の上に出ていました。
4時を過ぎ、外作業も寒くてつらくなってくる頃、西の空には幻日が見られました。
河地
晴れて穏やかな天気。
2015/10/14
移動性高気圧に覆われて、久しぶりに穏やかな天候となりました。とはいっても朝は氷点下になり、霜がびっしりと付いています。日中は、風の当らない日なたでは暖かく感じるのですが、日影にいれば寒く感じます。東京とかの真冬の気温と似ているのかもしれません。
日の出は5時50分近くになってきました。浅間山からも随分と離れてきています。雪で白くなった槍・穂高や霜で白くなった縦走路がほんのりとピンク色に変わり、美しい日の出でした。
昨日までに比べ、風も弱くなり、穏やかという言葉がぴったりな天気でした。山頂の左に見える立山や右に見える白馬岳なんかはまだ雪のかぶっていない燕岳とは対照的に真っ白になっていました。
久しぶりに全望を見せてくれた槍ヶ岳や穂高岳連峰は、すっかり白くなっていました。2700mの燕岳より季節の進みはだいぶ早いようです。
今日はヘリコプターによる物資の荷揚げがありました。これも残すところあと2回となりました。早くも来年に向けて、燃料などの物資が上がってきました。
昨日までは本当に寒く、外仕事はとても厳しいものでしたが、今日は気持ちよく出来ました。少しづつ、小屋閉めというか雪対策のための作業が始まってきています。テント場のトイレも今日までとなり、これからはテント泊の方も本館のトイレをご利用頂く事になります。
昨日までのような寒い日が続くと思いきや、こうして移動性高気圧がやってくれば、穏やかな天気になることもあります。ただ、日中は暖かくても朝晩は氷点下になりますので、寒さに油断だけはしないで下さい。山はもう冬へと入りつつあります。
河地
霧氷。
2015/10/13
もう冬と言っていい日が続いています。街で生活していると、なかなかその実感はわかないかもしれませんが、山では季節は街より一足も二足も早く進んでいます。連日書いていますが、装備はしっかりとしたものでお越し下さい。とにかく寒いですよ。
朝、外へ出てみると玄関前は真っ白でした。積雪と言うほどの雪ではありませんでしたが、いよいよ冬が来たなと感じさせられる一瞬でした。
朝のうちは、ガスに包まれていましたがそのガスが取れ出して来るとそこにはとても美しい光景が広がっていました。木々にはびっしりと霧氷が付いていました。ナナカマドの赤い実とこの白い霧氷の組み合わせはこの時期にしか見られないものです。
日帰りの方も多くいらっしゃいました。燕山荘での昼食やケーキを目当てに登って来るのもこれまたひとつの楽しみかもしれません。ただ、これからの時期、行動食を取りながら登って来ることも大切になってきます。寒さによって、体の熱はどんどんと奪われていくので、寒い時期はとにかくカロリーオーバーになっても構いませんので、エネルギーを補給しながら登るといいです。
お昼頃になり、若干日も差して僅かですが気温もプラスに転じました。そして、槍ケ岳も少しだけ姿を現わしてくれました。
夏にはこのような構図で、燕岳とコマクサの写真を取りました。今はコマクサの変わりに霧氷の花が咲いています。季節それぞれの美しさがありますね。
西側からこの辺りの上空には黒い雲がかかり続けました。寒気によるものでしょう。一方、下の街では太陽の光が当たり、暖かそうに見えました。ほとんどの霧氷は日中に落ちてしましたが、このカラマツに付く霧氷は夕方まで落ちる事はありませんでした。そして、夕方には再び氷点下まで下がりました。
河地
とにかく寒い一日。
2015/10/12
寒い朝となりました。玄関の気温計は-4.4℃となっていました。天水を溜めたドラム缶の水もしっかりと凍っていました。
午後からは少し風が落ち着いたのですが、一日中、ほぼ氷点下でした。
雲があったせいか日の出は5時50分近かったでしょうか、皆さんフードや帽子をしっかりかぶり、日の出を待っておられました。
朝のうちは見えていた槍ヶ岳も雲に覆われてきました。しかし、しっかりと白いものが残っているのがわかります。
日中でも氷点下だったので、木には霧氷が付き始めていました。山はすっかりこんな季節になったんですね。
黄金色になった麓の街もきれいに見えていましたが、西からどんどんと雲に覆われ、細かい雪が降ったり、止んだりの天気へと変わっていきました。街では天気が良くても山では良くないこともあります。
燕岳も雲に隠れ、あっという間に真っ白になり、何も見えなくなりました。
朝のうちは風が強く、この気温。そして今後の天気予報。今朝、縦走を取りやめた方々は賢明な判断だったと思います。常念方面も槍方面も燕岳より標高が高くなる分、雪が残ったり、凍っている箇所があると思われます。しっかりとした装備と体力が必要となってくるでしょう。
また、この連休後、小屋を閉める所も出てきます。
ご宿泊のお客様がオーナーの山の話を聴きながら、ストーブで暖まっている頃、降り始めた雪が薄らと積もっていました。
明日の気温も低く、風も強い予報になっています。日なたでは溶けるくらいの雪ですが、日影の部分は凍って残る所が出てくると思います。スニーカー等では大変滑りやすいので、しっかりとした登山靴でお越し願います。軽装では危険な季節になりました。
防寒・防風対策、早出早着も心がけましょう。
河地
秋から冬へ。
2015/10/11
昨日の真っ赤な夕焼けは秋の終わりを告げるものだったのでしょうか。ここ、燕岳では初雪が降りました。北アルプスの3000m級の山では積雪となった所もあるようです。いよいよ、冬へと季節は変わってきたようです。
雨の朝を迎えました。稜線の風は非常に強く縦走をとりやめる方が多くいらしゃいました。そして、寒冷前線が通過する頃より気温が下がり出し、白いものが混じるようになってきました。ここでは積もることはありませんでしたが、季節は一気に冬へと変わりました。
今日のように始め雨が降っていて、そのあと急激に気温が下がりしかも、風が強い状況というのは、気温の低い時期においては最も危険なパターンです。低体温症になる可能性が非常に高くなります。こんな日は無理をなさらないで下さい。
積雪はありませんでしたが、建物の隅っこにほんの少しだけあられのような雪が溜まっていました。
時折、雲やガスが切れたその向こうには、頭の部分だけ薄らと白くなった大天井岳を見る事が出来ました。ほんのちょっと標高が違うだけで雨か雪か変わってきます。
この雲の切れる一瞬に写真を撮ろうと待っていましたが、あまりにも寒く、ダウンと冬用のアウターを小屋の中に取りに戻りました。今日のような天気では合羽だと心もとなく感じました。
また、黒い雲の下裏銀座の山を一瞬だけ見る事が出来、野口五郎岳も頭の部分だけ白くなっていました。
山の上は大変厳しい天候でしたが、安曇野の街には光が射していました。山の上と下では、随分と天候が違うようです。これからの時期、山へ、特に北アルプスのような標高の高い山に登られる場合は、街の天気予報ではなく、山の天気予報をご確認の上、しっかりとした装備をお持ちになり、早出早着を心がけましょう。
河地
曇り空の10月10日。
2015/10/10
連休がはじまりました。10月10日といえば晴れの特異日ですが、しばらく続いていた晴天もここで一旦一休みとなってしまいそうです。
明日の天気には注意が必要です。
朝起きれば、屋根や外のベンチには霜がびっしりとついていました。そして、日が昇るとあっと言う間に溶け、屋根からぽたぽたと水滴が落ちていました。朝のうちは、青空も広がり、まずまずの天気でしたが早いお客様が到着される頃より、どんどんと雲が多くなっていました。
曇り空だと光りの陰影がいつもと違って、山肌がまた違った美しさで楽しむ事が出来ます。裏銀座の双六岳から鷲羽岳にかけての稜線の下には、湯俣の谷があり、その辺りの紅葉が渋い美しさを見せていました。
すっかり葉を落としてしまった合戦尾根の上部とは対照的にその背景に見える有明山や大峠辺りの紅葉が美しくなってきました。この周辺の紅葉が終わってもまだまだ紅葉を楽しむ事は出来ます。
明日の天気を気にされてか、ほとんど方が山頂へと向かっていました。天気が崩れる前というのは、気温が少し高くなり、今日は昨日までほど外にいても寒さを感じませんでした。ただ、稜線上は風があったので、風を通さない防寒着が必要でした。
今日の雲がどんどん多くなっていく天気からして、夕焼けは期待していなかったのですが、想像以上に美しい夕焼けとなりました。ただ、天気が大きく崩れる時にこのような真っ赤な夕焼けが見られることがあるので、少し気掛かりです。
明日の天気には注意が必要です。初めのうちは雨で前線の通過後は気温が一気に下がり、雪に変わることも考えられます。このような天気の中での稜線歩きは、低体温症になる可能性が高く、体力のない方は特に注意が必要となります。
明日、登山される方は保温性の高い下着、しっかりとした雨具、帽子、手袋等防寒、雨、雪対策をしっかりとされるといいかと思います。この秋から冬へと変わる時期は装備選びも非常に難しくなっていきます。また、カロリーのあるものを取りながら行動する事も大切になってきます。
初冠雪も楽しみですが、事故のない登山になるよう心がけましょう。
河地
晩秋の風景。~秋晴の日。
2015/10/09
このところ、ずっと晴天が続いています。寒さは昨日がピークだったのか、今日は若干気温が上がりました。それでもやはり朝晩は氷点下の気温となり、合戦小屋でも氷が張るようになってきています。秋も間もなく終わり、冬へと入りつつあります。
稜線の紅葉は終わってしまいましたが、登山口辺りでは色づきが始まってきています。第2ベンチから第3ベンチにかけては、紅く色づいたオオカメノキの葉っぱの美しさに足を止めてしまいます。
第3ベンチ手前の視界が開けるところでは、黄色く色づたカラマツの美しさに目を奪われます。
合戦小屋辺りまでくれば、木の葉っぱがほとんど落ちてしまっています。その分、視界が良くなって、木々の間から槍ケ岳を見る事が出来ます。このダケカンバの白い木の幹の美しさが青空に映えますね。そして、その奥には槍ケ岳。この景色たまりませんね。
三角点まで来ると槍はさらに良く見えるようになってきます。ナナカマドの実もだいぶ落ちてしまいましたが、この風景、まさに晩秋ですね。
三角点から見上げる山頂の山肌はすっかり茶色くなってしまいました。6月下旬に新緑が始まり、7月には青々とした葉っぱを付けていた木々もわずか3ヶ月あまりで葉を落としてしまいました。木々が葉っぱを付けている時間は短いものなんだなぁと感じさせられました。
「お褒めの松」の黄葉
朝のうちはすっきりとした青空が広がっていたのですが、だんだんと空が霞んできて、春のようなぼんやりとした空になり、雲も多くなってきました。
ひょっこりと二羽の雷鳥がやってきました。そのうちの一羽はおそらく先日会ったものでしょう。二羽仲良く、行動を共にしていました。そのうちの一羽は羽根がだいぶ白く変わってきていました。雪も近いのでしょうか。
明日からいよいよ連休が始まります。11日はもしかしたら、雪になるかもしれません。天気予報などで最新の情報を得て、無理のない計画でお越し下さい。
河地
風と雲と・・・。
2015/10/08
台風の影響でしょう、昨夜から今日一日ずっと強い風が吹いていました。日中の気温も3℃くらいまでにしかならなかったので、体感温度は氷点下になっていたことでしょう。
日の出前、薄らと霜の下りたサンルームの東側のベンチです。ここは西風を避ける事が出来るので、日の出を見るにはおすすめの場所です。日中でも日が当たれば暖かく、この時期でもここなら外で楽しむ事が出来ます。
強い風と共にどんどんと押し寄せてくる雲で、日の入りは見る事は出来ませんでした。裏銀座も燕岳もあっという間に怪しい雲に覆われてしまいました。
合戦小屋も昨夜からの強い風のせいか、ナナカマドも赤い実を残すのみとなり、紅葉もほぼ終わりでしょうか。
スイカも紅葉も終わってしまいましたが、合戦小屋ではまだお楽しみがあります。この秋から始めたお汁粉です。土間のストーブであったまりながら、アツアツのお汁粉をどうぞ。
夕方からの怪しい雲は雪なのかあられなのかほんの薄らですが白いもの降らせてくれました。初雪となるんでしょうか。
明日の朝が楽しみです。
ぼちぼち冬への第一歩です。
毎日、書いていますが下から登って来られる方にとっては山の上は想像以上に寒いと思います。ほとんどの方が到着されると「手がかじかんで・・・」とおっしゃいます。
帽子、手袋、ダウン等防寒着をしっかりお持ち下さい。
稲垣
秋山登山。
2015/10/07
昨夜は燕山荘玄関にある気温計では-3℃近くになり、今朝の気温は-1.7℃でした。皆さん、しっかりと着込んで御来光を待っていました。そんな中、5時43分、雲の中から太陽が顔を出しました。
日の出前の様子
今日は風もほとんどなく、麓の街もきれいに見え、一見登山日和でした。しかし、日中でも3℃くらいまでにしかならず、15時を過ぎれば氷点下となっていました。朝晩は毎日氷点下になっています。写真ではなかなか伝える事が出来ないのですが、秋山とはいえ山は想像以上に寒くなっています。
日が沈んだのは17時23分、かなり早くなってきました。その後、一気に気温は下がってきます。
夏のような感覚で登ってくると暗くなるのも早いし、寒さで体が思うように動かなくなります。早めの出発を心がけ、休憩時には1枚はおり、体が冷え切る前に歩きだしましょう。汗をかいた状態ではすぐに体が冷えてしまいます。
風がある時は帽子やフード付きの衣類があるといいです。
秋晴れが続き、登ってくる方も下山されていかれる方も素晴らしい景色を堪能され、皆さん笑顔です。そんな皆さんの笑顔にスタッフは元気を頂いています。
稲垣
秋晴続く。
2015/10/06
稜線の紅葉は終わってしまいましたが、秋晴れが続いている事で、平日でも多くのお客様が登って来られます。
夏のような混雑もなく、皆さんゆったりとした時間を楽しまれているようです。ただ、日没は17時20分過ぎになっているので早めの行動を心がけましょう。
今日も雲海からの日の出でした。浅間山の頭が少し見えるだけで高い雲海でまるで海の中から太陽が昇るように感じる日の出でした。
朝のうちはきれいな青空になり、冷たい空気の中、燕岳もいつもよりキリッとしているようでした。
雲海は有明山にせき止められ、中房の谷には入ってきませんでした。写真を良く見てみると、雲が今にも有明山を乗り越えようとしているのがわかります。
鹿島槍の下にも雲海が入っていました。扇沢辺りはきっと雲の下になっていたことでしょう。
毎朝、水が凍るようになってきました。水道の水抜きをきちんとしたつもりでも残っていたりするとパイプからはソーセージのような氷が出てきます。これがやっかいなもので、太陽の光が当たるまでなかなか溶けてくれません。これからは凍結との戦いの日々になります。
先日までの風は今日はなく、西側でものんびり出来る日になりました。風がないというのはありがたいですね。
風がないせいか、ここ最近では珍しく、夏のように東側にはガスが湧いてきました。
今回の晴れはまだしばらくは続きそうです。ただ、気温は低くなっていきます。しっかりとした寒さ対策でお越し下さい。
河地
晴れても風強く寒いです。
2015/10/05
帯状高気圧に覆われて、晴れの日がまだ続きそうです。今日の天気図を見ると高気圧が3つ並んでいて、まるでだんご3兄弟(ちょっと古いかな)のようでした。ただ、天気はいいもののここ数日稜線では、強い西風が吹き続け、風に体温を奪われ、気温以上に寒く感じます。風の当らない所にいれば日中は陽射しもあって、それ程寒くは感じませんが西側に出た途端、寒くて長くは居られません。風は厄介なものですね。
朝は、氷点下前後にまで下がるのが、すっかり当たり前になってきました。霜も連日のようにおりています。水道の水抜きも欠かせません。山の上は街でいえば冬のような気温になってきています。今朝の日の出も雲海の中からとなりました。
このところ毎日のように雲海が終日広がっています。雲海も非常に美しいのですが、下の街では曇り空が続いているのではないでしょうか。ナナカマドの実もだいぶ熟してきて、実もだいぶ少なくなってきました。なんとなく寂しさを感じてしまいます。
すっかり葉を落としてしまったダケカンバとは異なるカラマツの黄葉は今が見ごろといった感じです。今はまだ色づいてないかもしれませんが、第1ベンチ下のカラマツの黄葉も色づけば、とてもきれいになります。
午後になってくると槍から穂高にかけて、もくもくとした雲が現れてきました。帯状高気圧に覆われているといってもずっと快晴が続くわけではなく、ちょっとした気圧の谷などが通過する時、雲が多くなることもあります。しかし、この先概ね晴れの天気は続きそうです。
先程も書きましたが、晴れても稜線では強い風が吹く事があり、体感気温は氷点下になることもあります。遅い到着、軽装等見受けられますが、秋山は夏山とは明らかに違います。まだ、雪は降っていませんがもういつ降ってもおかしくない時期です。そんな事を注意しながら秋山を楽しみましょう。
河地
秋の休日。
2015/10/04
天気予報を見ているとこの先しばらく晴天が続きそうです。
前にも書きましたが、週末の混雑を避け、日曜日にお泊まりになられる方が多くなってきています。そんなわけで今日も日帰りの方を含め、結構な賑わいとなりました。天気も良く、皆さんいい休日を過ごされたことでしょう。
こちらは日の出の様子です。飛行機雲が×印を作っていて、ちょっとおもしろい光景でした。太陽が上る位置が浅間山から次第に離れていきます。
今朝は天気がいいと思いきや、西からどんどん黒い雲が流れてきて目まぐるしく、天気が変わっていきました。そんな時は、結構おもしろい光景に出会えたりします。日が上った途端、西から押し寄せてくる黒い雲に太陽が隠されてしまいましたが、雲の隙間から太陽の光が差し込み「天使のはしご」が見られました。
葉っぱは落ちてしまい、すっかり晩秋の相様となってきています。朝の天気からして下り坂に向かうと思いきや次第に青空が広がってきました。ただ、稜線上は冷たい風が吹き、とても寒く感じました。西側での外作業がつらい季節になってきました。
10月になれば、少し早い気もしますが冬の準備を初めていかなければなりません。油断していると手遅れになってしまうこともあります。今日は水のタンクを小屋の中にしまう準備を始めました。毎朝、氷点下近くにまで下がるようになってきました。
合戦小屋付近は、まだ多少の葉っぱは残っています。この辺りでも気温は低くなってきているようで、暖かい食べ物が人気があるようです。今シーズンから始めたお汁粉もなかなかの人気のようです。寒くなってきたら体を冷やさないで登る事が大切になってきます。一度冷えてしまった体はなかなか元には戻りません。カロリーのある食べ物や保温水筒などをお持ちになって、暖かいものを口にすると良いかと思います。
午後になると雲海が高くなってきて、有明山も雲に包まれてしまいました。
日が沈む頃は、高瀬側にも雲海が入りました。17時25分に太陽は三俣蓮華の上に沈んでいきました。それにしても寒くなってきましたね。街でいえばすっかり冬の気温です。
河地
澄んだ空気の秋空。
2015/10/03
稜線の紅葉は終わってしまいましたが、今日は空気が澄んでとてもきれいな秋空が広がりました。週末ともあって再び賑わいが戻ってきました。紅葉は終わってしまいましたが、秋枯れのこの景色もまた趣があり、それを楽しみに登って来られる方もいらっしゃいます。
氷点下まではなりませんでしたが、それに近い気温まで下がりました。御来光を待っている皆さんは寒かったことでしょう。日の出前から東の空はオレンジ色へと変わり出し、刻一刻と変わっていくその変化が美しいので寒くても空を見続けてしまうのでしょう。
5時40分頃、雲海の上に太陽は顔を出しました。今日も雲が少なく、すっきりとした日の出となりました。今日のような日の出は凛とした気持ちになります。
乾いた空気が入ってきているのか、遠くの山々までくっきりと見る事が出来ました。また、合戦尾根のダケカンバの白い幹が創り出す、山肌の色も美しく、この景色をいつまでも見ていたい気持ちになりました。
今日はとにかく青空がきれいな一日でした。現れる雲も秋らしく空を見ているだけで幸せな気分になれました。
写真だけ見ていると分からないかもしれませんが、陽射しは暖かかったのですが、西寄りの風が強く、稜線上では寒く感じました。そのせいか風の当らない小屋の東側で皆さんのんびりとされていらっしゃいました。風さえ当たらなければ外にいても気持ちのいい一日でした。ただ、夕方になれば気温が急激に下がってきてフリースやダウンなどを着ていないと寒くて外に長くはいられません。
10月に入り、朝の冷え込みが強くなってきて、水道の凍結を心配しなくてはならなくなってきました。これから朝は凍結により水道が出ない事がありますが、ご理解の程をお願いします。
河地
嵐は過ぎ去って。
2015/10/02
昨夜は非常に強い風が吹き、小屋が地震でも来たかのようにガタガタと揺れていました。こんな時テントだったら眠れぬ一夜だったことでしょう。山小屋のありがたみを感じつつ、ぐっすりと眠る事が出来ました。そして、朝には風が弱くなっていて、小屋周りを点検しても被害はありませんでした。それにしてもすごい風でした。
7時頃より雲が切れて、安曇野の街が見えだしてきました。昨夜の雨で水かさを増した川はいつもより太くなり、太陽の光を受け、それがキラキラと輝いていました。無事に嵐が過ぎ去ったあとのなんとも眩しく平和な光景でした。
そんな嵐が過ぎ去った今朝、久しぶりに雷鳥くんに出会いました。いつもの親子の雷鳥ではないのでしょうか、一羽しかいませんでした。昨夜のあの厳しい天候を乗り越える雷鳥のたくましさを感じました。
ダケカンバの葉っぱはすっかり落ちてしまいました。しかし、ダケカンバの木の幹が良く見えるようになり、また違った美しさを見せてくれています。合戦尾根の山肌の色もすっかり変わりました。
一方、カラマツはまだ葉が残っていて、美しい黄葉を見せてくれています。
空気が澄んで、遠くの富士山もくっきりと見えていました。奥に小さく見えるのが茅野市で手前に見えるのが塩尻市の町並みになります。
夕方になると雲も全くなくなり、すっきりとした日の入となりました。日の入り時刻は17時30分で三俣蓮華岳と黒部五郎岳の間に沈んで行きました。そして、気がつけば昼間より夜の時間の方が長くなってきていました。秋は深まってきています。
河地
晩秋へ。
2015/10/01
10月になりました。先日の強い風によってこの周辺の木々の葉っぱの多くは落ちてしまい、まさに晩秋の風景となってきています。 日本海を進む低気圧により風がだんだんと強くなってきています。この低気圧、これから急速に発達するようで、さらに雨、風ともに強くなっていきそうです。この低気圧が過ぎたあと山の風景はさらに晩秋らしくなっていいることでしょう。
浅間山の右裾野から顔を出した太陽が、雲を赤く染めました。
美しい朝焼けでしたが、天気の崩れを知らせるものでもありました。
朝のうちは晴れて、遠くには富士山も見えて一見穏やかな天気でした。ただ、西からの風はだんだんと強くなりだしてきていました。
そんな中、ヘリによる昨日の残り分の荷揚げが行われました。紅葉の中を飛ぶヘリもかっこいいですね。
荷揚げが行われている最中、西の空には不気味な雲がどんどんと現れてきました。そして、天気は急速に崩れてきて、荷揚げが終わるころから雨が降り出してきました。
この天気なので登ってこられる方も少なくなりました。そんな時は、登山道を直すには都合がいいです。登山道整備は雨の日にすることが多くなります。それでも、通行されるお客様から、「ありがとうございます」の言葉を多く頂きそれがとても励みになります。こちらこそ、ありがとうございます。です。
夜になって風は更に強くなってきて、窓がガタガタとうるさく音をたてています。この風が季節をまた一歩進めそうです。
河地
プロフィール
北アルプス燕岳(2,763m)の山小屋燕山荘のスタッフがリアルタイムでその日の出来事をお伝えしています。
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