塩尻市の内科・呼吸器クリニック
ふるや内科クリニック
院長 古屋 志野
ふるや内科クリニック
院長 古屋 志野
2015/06/05
長引く咳の原因は?秘密兵器登場!
本日6月5日より、当院で新しい検査機器が稼働開始しました。「呼気一酸化窒素」を測定できる機械です。
非常にコンパクトな機械で、検査もとても簡単です。
こんな感じで2分弱で検査終了です。
息を吐いていただくときは少しコツがいりますが、画面を見ながら調節できるので安心です。
画面左端の雲が落ちたり浮かびすぎたりしないように一定の速さで息を吹き込んでいただくだけです。
こんな風に自分も喘息患者の院長もやってみました。
判定はいろいろなガイドラインや基準を合わせ、当院独自基準として以下のように暫定的に定めています。
結果は院長手作りの結果用紙に書き込んでお渡しします。
呼気一酸化窒素濃度は、気道の好酸球性炎症を反映するといわれており、つまりざっくり言うと「気道にアレルギーがあるかどうか」の指標の一つになります。
近年長引く咳の患者さんに、「咳喘息」というアレルギー性の病気の方が多い、というのがわかってきました。ですので、長引く咳で受診された方の原因検索と治療に役立てていきたいと思っています。
また、個人的見解として気管支喘息の患者さんのコントロール度合いもわかるのではないかと思っていますので、気管支喘息の治療中の方については、まずは自分でいろいろ試してから実際の診察に取り入れていこうと思います。
アレルギーによる咳の可能性があり、アレルギーの原因物質が何なのか知りたい、という方には代表的なアレルギー原因物質33項目を一度に検査できる血液検査もできます(こちらは結果判明まで5~7日いただきます)。咳以外のアレルギー性鼻炎(花粉症)などの方もできますのでお問い合わせください。
それから最後に、慢性咳嗽・アレルギー性咳嗽・咳喘息・気管支喘息などは、患者さんの症状や経過、場合によっては治療効果を見て総合的に診断がなされるものです。今回ご紹介した検査だけで診断がつくものではありませんので、ご注意ください。
注)今回の記事は一般の方向けにわかりやすくするために書きましたので、専門医の先生方や医療関係者から見ると不適切な表現があると思いますが、ご容赦ください。